皆さんこんにちは!
今回は「四国から医療で野球界に革命を起こしたい!」という思いで活動されている中学硬式野球チーム・香川フリージアンポニー監督の谷口将也氏にお話を伺いました。
谷口監督は中学時代にケガを経験し、柔道整復師の資格取得を志しました。その後、接骨院のみならずスポーツの現場で医療の知識を発信する必要性に気づき、自らチームを立ち上げることを決意した、医療の視点から野球チームを牽引されている監督です。
一般的なチームとは一線を画す「メディカル&ベースボール」を実践し、2023年には中四国大会準優勝も経験した香川フリージアンポニーではどんな取り組みや練習が行われているのでしょうか?
ぜひ最後までご覧ください!
谷口将也監督インタビュー
ー谷口監督の学生時代の野球経験について教えてください。
野球を始めたのは小学校1年生で、高校3年生まで続けました。学生時代に全てのポジションを経験したので、指導者になった今となっては良かったのかなと思います。
僕の野球人生の転換期は中学2年生でケガをしたことです。その時に「ケガをしてしまう子を1人でも減らしたい」と思い、国家資格の柔道整復師(接骨院でケガを治療する医療技術職)や日本トレーニング指導者(目的に応じた科学的な運動プログラムの作成・指導ができる資格)を志すようになりました。
そして、それらの資格取得を目指して阿南工業高(現:阿南光高)から四国医療専門学校柔整科へ進学する際に香川県へ移住し、専門学校在学中に現在の「香川フリージアンポニー」というチーム設立に至りました。
現在はこのチームの監督と、野球現場でのトレーナーとして活動しています。
ー中学生から資格を志し、現在まで一貫した思いで活動を続けられているとはすごいですね!
はじめは接骨院の先生になりたいという思いでしたが、そこからやるべきことが少しずつ変わってきた感じですね。
接骨院で治療を行うことももちろん重要ですが、それだけではなくスポーツ現場に実際に携わり、医療的な部分を改革することを目指すようになりました。
メディカル&ベースボールを実践する香川フリージアンポニーの設立
ーでは続いて香川フリージアンポニーの設立の経緯を教えてください。
香川フリージアンポニーは2020年に立ち上げ、翌年に13才及び14才の少年(中学生)によって構成されるポニーリーグ関西連盟に四国のチームで初めて加盟しました。
当時から『ケガをしないこと』を目指したチームづくりに励んでいましたが、周りからは「甘やかしているんじゃないか」とか「練習しなかったらケガをしないよね」と言われることも多かったです。
僕自身は「ケガで苦しんでいる子に練習をさせるのはどうなのかな」とずっと思っていたので、方針を変えることなく活動を続け、結果的に少しずつ認知度が上がってきました。

香川フリージアンポニーでケガ予防のために実践している4つの項目
ーこの指導方針が他のチームと一線を画しているのですね!
そうですね。資格を持った指導者がチームの内部にいて、選手へ医療や科学的な身体の使い方の知識を直接提供できる環境は全国にもほとんどないと思います。
目の前の結果ばかりではなく、将来を守るための先を見据えた指導にこだわりを持っています。
ーなるほど。練習量が多いシニアチームとはかなり違っていますね。
トレーニングばかりしているので、正直外から見た時の見栄えは良くないんですよ。
「大丈夫なの...?」と思われることも多いです。野球自体の練習量で言えば他のチームよりは少ないですけど、中学時代のコンディショニングや身体を守るための学びが将来の野球人生に繋がると僕は考えています。
ー具体的にどのような能力を伸ばすトレーニングを行っているか教えてください。
柔軟性・瞬発力・筋力・身体操作性の4つに細かく分類しながらトレーニングのメニューを組んでいます。
最近の1日の練習メニューで言うと、午前中はトレーニングをしてから守備練習の1メニューだけ。午後からはまたトレーニングをして、バッティング練習を1時間みたいな感じです。割合としてはトレーニングと野球が8:2ぐらいですね。
また、適切な身体の使い方を身につけるために陸上・ゴルフ・パルクール・フレスコボールなど、野球以外のスポーツを取り入れることも多くあります。
パルクールでは守備走塁力の向上、フレスコボールでは脚力や目の操作性を培えると考えています。

香川フリージアンポニーで実践されている【メディカル&ベースボール】の内容
2023年には大会で準優勝を経験。グラウンドは空き地を1から整備!?
ー他の競技を取り入れる方針もかなり珍しいですね!そんな中で、2023年12月中四国大会で準優勝を飾ることができた秘訣はどんな部分にあるとお考えですか?
子どもたちがトレーニングに興味を持ち、練習以外の時間でも自発的に取り組んでくれたことだと思います。
逆に僕の提案するメニューに不安を持っている子が多い時期はなかなか結果が出なかったですね。「この経験が将来に繋がる」と子どもたちにしっかり理解してもらうことは永遠の課題だと感じています。
ーこれまでのチームづくりで転換点となった時期はありましたか?
チームのグラウンドが欲しくて、Googleマップでずっと場所を探していました(笑)
そして2023年に空き地をチームとしてお借りすることができて、そこを綺麗に整備してグラウンドを作ったことが一番大きな出来事でしたね。
自分たちのグラウンドなので、使える道具や器具の幅が広がったり、移動時の負担が減ったりと、より快適に練習ができるようになりました。
指導者としてのやりがいと今後の展望
ー改めて、野球を指導することのやりがいについて教えてください。
うちのチームに来る子たちは初めから140km/h投げれるような力がある子は少なくて。
ただ、そういう子たちが技術や知識を吸収して自分のものにするという成功体験の場を作ってあげられることが嬉しいです。そのたびに「指導者やってて良かったな」と思います。
ー最後にチームの今後の展望をお聞かせください。
あくまで僕の理想ですが、中学生の間に140km/hのボールを投げられる選手や、スタンドに入るホームランを打てる選手を輩出することが技術的な部分での目標です。
そしてもうひとつ大きい目標があって、香川フリージアンポニーを卒部した後に、高校・大学・社会人・プロ野球と進んでいった時に「あのチームで学んできて良かったな」と選手に思ってもらえるような取り組みをすることです。
以前から指導していた子が高校野球を終えて挨拶に来てくれた時に、実際にそういうことを言ってくれた経験もあるので、医療と紐付けた指導をすることはチームの存在意義と言ってもいいかもしれませんね。
中四国には技術的な面で優れた指導者の方がたくさんいらっしゃいますし、高校に入るとなかなか教えてもらえないようなことを活動を通じて発信しているので、そことはまた違った指導に価値を見出してもらえると嬉しいです。
ーありがとうございました。今後の活動も期待しております!
おわりに
全国でも珍しい「メディカル&ベースボール」の取り組み。選手たちが大好きな野球をできるだけ長く続けるために大切な要素だと感じました。弾道測定分析機器のラプソードや体成分分析装置のin bodyを使った測定ができる環境もアスリートにとっては貴重ではないでしょうか。
香川フリージアンポニーの卒業生が社会人野球やプロ野球といった大舞台で活躍することも楽しみですね!
最後までお読みいただきありがとうございました⚾️
関連ページ
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https://kagawa-pony.jimdofree.com/
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