こんにちは~ 建築学生ライターの彩希です😁

今回ご紹介するのは、山口県防府市にある旧毛利家本邸

毛利家といえば、戦国大名としても知られる第12代当主・毛利元就(もうりもとなり)が有名ですよね。
しかし、この旧毛利家本邸が建てられたのは毛利元就の時代から約400年後のことです。

長く栄華を極め、現代の第71代当主まで続く毛利家。
その本邸が防府市に建てられた理由と、旧毛利家本邸の建築的魅力について解説します✨

旧毛利家本邸が立つ地・防府へのこだわり


西国最大の戦国大名として栄華を誇っていた毛利家は、1600年の関ヶ原の戦いの敗北により、長門国周防国の2国に領地が減らされました。

それから、江戸幕府の命令により長門国・萩に居城を構え、長州藩藩主として歩み始めます。

しかし毛利家が本拠地とすることを望んでいたのは、周防国の行政の中心地である国衙(こくが)が置かれた場所であり、室町時代に「西の京」として栄えた大内文化の中心地としても格式高い「防府」でした。

その後、萩への居住を強いていた江戸幕府が明治新政府に負けたことにより、本拠地を自由に選べるようになった毛利家はついにを脱出し、防府に本邸を構えます。

毛利家本邸の完成は1916年関ヶ原の戦いから300年以上の時が経っています。
旧毛利家本邸は、防府に本邸を構えたいという毛利家の長年の願いの結晶なのです。

「公爵」としての威信を示す豪華絢爛な建築美✨


幕末には吉田松陰や高杉晋作といった偉人を輩出し、薩摩藩とともに明治維新を成し遂げた毛利家には、明治新政府から華族制度の最高位「公爵」が授けられます。

邸宅建坪約4000平方メートル部屋数60畳数780枚もの規模を誇る旧毛利家本邸。

「公爵」としての毛利家の威信を示すにふさわしい建築的特徴・こだわりポイントについて解説していきます。

玄関


車寄(くるまよせ)とは、車を寄せて乗り降りするために建物の玄関口に張り出して設けられた部分のことで、貴族の邸宅に使われたことが始まりです。

旧毛利家本邸の車寄は唐破風(からはふ)の屋根となっており、公爵家本邸の威厳を示しています。

建物に傾斜した屋根を取り付けると、壁は一部が三角形になりますよね。この三角形の部分が「破風」です。
破風の種類には、構造的な必要性により取り付けられる「切妻破風(きりつまはふ)」と「入母屋破風(いりもやはふ)」、さらに装飾目的の「千鳥破風(ちどりはふ)」と「唐破風」があります。

旧毛利家本邸にも使用されている唐破風は、その見た目の豪華さから寺社・城郭・貴族や武家の屋敷などで使用されてきました。

公爵家本邸の顔としてふさわしい、格式高い玄関となっていることが分かりますね。

応接室


皇室や有名藩士など、身分の高い来客が多かった毛利家。
そんな来客達を迎え入れる応接室は、非常に重要な部屋のひとつでした。

応接室の1番の特徴は、洋間であること。旧毛利家本邸の中で洋間はこの応接室だけです。
近代化が進む明治・大正期において、最先端とされる西洋式の設備を取り入れることは、公爵家の威厳を示すために必要不可欠だったのです。

廊下や部屋の床板はケヤキ、仕切戸の板は神代スギが使用されており、惜しみなく財力を尽くして作られた、公爵家にふさわしい豪華な部屋であったことが分かりますね。

客室


祝いの場や、大勢の客が集まる間として使用された客室。その建築的特徴は天井にあります。

木材で格子状に組まれた格天井(ごうてんじょう)という造りで、伝統的な日本建築に多く見られる様式です。
格式の高い寺院や神社などに用いられているので、皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

格子状に組まれた枠の中に入れる鏡板(かがみいた)に絵が描かれるものもあり、美術性も高いのです。

3部屋ある客室のうち、一の間の天井はさらに格式が高く、中央が持ち上がった折上格天井(おりあげごうてんじょう)という造りになっています。

毛利家博物館では国宝が見れるかも!?


旧毛利家本邸1階に位置する毛利家博物館。

収蔵されている古文書は毛利家の歴史だけでなく、日本の歴史を明らかにするためにも重要な手がかりとなる貴重な資料なんです。

保管されている文化財はのべ2万点を超え、国宝が7点、重要文化財に至っては9000点が保管されている毛利博物館ですが、国宝・重要文化財は常に見学できるわけではなく、毎年11月に開催される国宝展のタイミングでしか鑑賞できません。

水墨画家として有名な雪舟の四季山水図(しきさんすいず)や、言わずと知れた古今和歌集のひとつが見られる貴重な機会です👀

ぜひ国宝展の日程をチェックして訪れてみてくださいね。


公式HP:https://mohri-museum.com/

営業時間・入場料・アクセス情報


営業時間:9:00-17:00(入場は16:30まで)
休館日:12月22日~12月31日
 ※庭園は年中無休
 ※展示替え期間中も入館は可能
TEL:0835-22-0001

入場料


・庭園:大人500円、小中学生250円
・博物館:大人900円、小中学生250円
 (特別展「国宝」:大人1,300円、小中学生250円)
・共通券:大人1,200円、小中学生250円
 (特別展「国宝」:大人1,500円、小中学生250円)

アクセス情報


〒747-0023 山口県防府市多々良1丁目15-1

【電車🚃】
JR山陽本線「防府駅」から
・徒歩:約40分
・車:約10分
・バス:バス停「防府駅前」まで徒歩11分、乗車3分、バス停「西国衙」から徒歩17分

【車🚗】
防府東・西I.C.から 約15分

駐車場:無料(一般車両116台・大型バス8台)

おわりに


いかがでしたか?
有名な毛利家の歴史だけでなく、本邸の建築的特徴についても詳しくなってもらえたのではないかと思います!

今回ご紹介した部屋以外にも、大正天皇や昭和天皇が宿泊されたこともある書斎や、瀬戸内のしまなみを眺めることの出来る2階の大広間など、見ていただきたい部屋が沢山あります。

是非足を運んでみてくださいね✨

参考


・旧毛利家本邸 - 毛利博物館 -山口県防府市-毛利博物館 -山口県防府市-
https://mohri-museum.com/residence/
・毛利氏の歴史/毛利博物館
https://c-able.ne.jp/~mouri-m/mo_rekishi/index.html
・毛利氏庭園と毛利博物館 - 防府市公式ホームページ
https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/site/matsuzaki-kom/matukom-mouriteien.html
・旧毛利家本邸 旧毛利家本邸(概要)|検索詳細|地域観光資源の多言語解説文データベース
https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/H30-01031.html
・車寄せ(クルマヨセ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E8%BB%8A%E5%AF%84%E3%81%9B-486566
・日本建築の屋根を特徴づける「唐破風」 | A's Tours & ITs
https://tanakaakio.com/2021/07/26/karahafu/
・【寺社の基礎知識】破風の意匠 - 甲信寺社宝鑑
https://www.hineriman.work/entry/2019/11/21/063000
・竿縁天井・格天井とは|奈良巡りで学ぶ、和風モダン建築の天井仕上げ | 大和モダン建築
https://nara-atlas.com/term/japanese/4414/
・【防府市】毛利氏庭園/毛利博物館のアクセス・料金・営業時間を紹介
https://hofu-moola.com/210/

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