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【大津市 vol.2】地域をつなぎ、持続可能なコミュニティへ。大津市「市民活動推進室」が描く協働のまちづくり

少子高齢化や世帯構成の変化、ライフスタイルの多様化などにより、地域コミュニティを取り巻く環境は変わり続けています。
大津市では自治会加入率が年々低下しており、2025年4月時点で48.3%となっています。市は、地域活動の担い手不足や高齢化への対応を課題として挙げています。
こうした中で大津市が進めているのが、行政だけで地域課題を解決するのではなく、市民・市民団体、事業者、市がそれぞれの力を持ち寄る「協働のまちづくり」です。
2026年4月には「市民活動推進室」が新たに設置され、地域団体や市民活動団体、事業者などをつなぐ体制づくりが進められています。
今回は、大津市市民活動推進室への取材を通じて、大津市が考えるこれからの地域コミュニティについてご紹介します。
大津市が進める「住民主体のまちづくり」
まずは市民活動推進室の主な活動内容について教えてください

市民活動推進室は、2026年4月の組織改編で市民部に設置されました。市民協働に関する業務、市民相談、市民活動センターの運営などを担っています。
この部署では特に、2011年4月に施行された「大津市『結の湖都』協働のまちづくり推進条例」に基づき、「市民・市民団体」「事業者」「市」の三者が、それぞれの特性を生かしながら地域課題の解決に取り組む「三者協働」を推進しています。
大津市は南北に広く、地域によって歴史や生活環境、人口構成、地域資源が異なるため、市が一律に地域の形を決めるのではなく、それぞれの学区の特色を生かすことが求められています。
これまで別々に活動することの多かった地域団体と市民活動団体をつなぎ、さらに事業者や若い世代へと関係を広げていくことが今後の市民活動推進室の方向性です。
なぜ今、大津市で「協働」が必要なのでしょうか?
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「大津市『結の湖都』協働のまちづくり推進条例」では、「市民・市民団体」「事業者」「市」を三者と位置付け、それぞれが対等なパートナーとして役割を分担し、地域課題の解決に取り組むことを掲げています。
2026年3月に策定された「大津市協働のまちづくり推進計画後期改定計画」では、少子高齢化、世帯構成の変化、ライフスタイルの多様化などにより、地域課題が複雑化・多様化していることが示されています。
地域活動の担い手が減る一方で、行政に求められるニーズもこのように多様化しているのが地域の現状です。
そのため、従来の組織だけに役割を集中させるのではなく、多様な人や団体が地域に関われる仕組みをつくることが、持続可能なコミュニティに向けた重要なテーマだと考えています。
地域が動きやすい環境を整えるために行政ができること
市民・市民団体、事業者、市がそれぞれの力を持ち寄る「協働のまちづくり」における市民活動推進室の役割を教えてください

「協働のまちづくり」では、行政が地域活動をすべて直接担うわけではありません。
行政の主な役割として「情報提供」「相談対応」「財政面の支援」などがありますが、これらは行政が地域活動を主導するものではなく、あくまで地域の人たちが活動しやすい環境を整えるための仕組みづくりにつながるものだと考えています。
具体的な仕組みの一つが、地域課題の解決やまちの活性化につながる活動を支援する「パワーアップ・地域活動応援事業補助金」です。
2026年度の制度では、地域課題の解決や活性化につながることに加え、「地域における多様な主体が連携・協力して実施すること」「地域住民が広く参加可能であること」「地域コミュニティの連帯を深められること」などを対象事業の要件として示しています。
地域活動に参加するきっかけを増やし、「地域活動に関わる人」の幅そのものを広げていくことが、大津市の今後の協働を考えるうえで重要なポイントです。
さらに、まちづくり協議会の取り組みをまとめた事例集を作成し、連絡会で共有するなど、各協議会の情報交換にも活用しています。
伊香立学区の「いかだちマルシェ」もまた、他地域へのヒントとして紹介させていただいている事例の一つです。
大津市から見た伊香立学区の取り組みの印象はいかがでしょうか

伊香立学区の「いかだちマルシェ」は、地域住民や団体、学校、福祉施設、事業者などが関わり、それぞれの得意分野を持ち寄ってつくられており、まさに「三者協働」を目に見える形で実現している素晴らしい事例です。
ただし、大津市全域で伊香立と同じマルシェを行えばよいわけではありません。
南北に広い大津市は地域ごとに課題も資源も大きく異なるからこそ、成功例をコピーするのではなく、各地域の実践から学び、自分たちの地域に合った方法へ置き換えていくことが重要です。
おわりに

自治会、まちづくり協議会、市民活動団体、事業者、学校、若い世代、そして行政。これからの地域コミュニティには、どれか一つの主体に負担を集中させるのではなく、それぞれが持つ力をつなぐ視点が求められています。
2026年4月に新たな体制で動き始めた大津市市民活動推進室が目指すのは、行政がすべてを決めるまちづくりではなく、地域ごとの特色を生かしながら、市民・市民団体、事業者、市が一緒に地域の未来を考えられる環境です。
伊香立で見えている「地域が主役、行政が後押しする」という関係性が、大津市の各地域でどのような形に育っていくのか。今後の取り組みに注目です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考サイト
大津市|大津市「結の湖都」協働のまちづくり推進条例
https://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/010/1168/g/sk/1390126983138.html
大津市|大津市協働のまちづくり推進計画後期改定計画
https://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/010/1168/g/1170/kyo/75441.html
大津市 協働のまちづくり
https://www.city.otsu.lg.jp/kurashi/cs/k/index.html
大津市 市民活動センター
https://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/010/1172/index.html
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