皆さんこんにちは。 
ライターのたんもんです。
突然ですが読者の皆さん。最近耳にするSDGsってどんなイメージですか? なんだか難しそうで、身近なテーマではないようなイメージを持っている人も少なくはないのでしょうか。
実はそんなことないんです!
今回は、意思のある人ならだれでもSDGsに関わる活動に参加できる「さかいSDGs推進プラットフォーム」の運営に携わっている、堺市市長公室政策企画部SDGs推進担当の羽田貴史様にお話を伺ってきました。

羽田貴史様

羽田様のお写真

堺市市長公室政策企画部にてSDGs推進担当。
企業・団体・地域の人たちと連携し、SDGs達成に向けた取組を推進するためプラットフォーム。「さかいSDGs推進プラットフォーム」の運営に携わっている。

SDGsに取り組み始めたきっかけ

ー羽田様がSDGsに関する取り組みを始めたきっかけはありますか?
羽田様:実は私自身以前までSDGsは大企業が大規模に取り組むイメージでした。しかし様々な企業との交流の中で、大きな企業だけの問題ではないと気づいたんです。企業規模に関係なく工夫を重ねて色んな取り組みをしていると分かりました。そして市民皆様の身近な企業や商店がこんなに面白くて地球にやさしい取り組みをしているんだ。ということを市民の皆様に伝えていきたいと感じたことがきっかけです。

SDGsに取り組む上での想い

ーどのような思いで活動されていますか。
羽田様;実はSDGsのゴールは2030年だと国連によって定められています。(国際連合広報センター
そしてその時期に生産活動の中心になるのは現在の学生です。そういった世代の人が2030年直近に動き出すのではなく、現段階からSDGsに関する正しい知識、理解をしてもらいたいです。そして社会に出たときにSDGs達成に取り組んでもらうことがSDGsを達成するためには必要だと思っています。
加えて、市民の方々がSDGsに取り組みやすい環境を作ることが行政の仕事だと考えてます。

さかいSDGs推進プラットフォームについて

ー堺市では現在そのような取り組みが行われていますか。
羽田様:昨年の5月の下旬に「さかいSDGs推進プラットフォーム」を立ち上げ現在運営しています。

さかいSDGs推進プラットフォーム ロゴマーク

このプラットフォームでは行政が単独で活動するのではなく、会員の皆様と共に活動しています。
そして、このプラットフォームは、SDGsを進めていくためのエンジン役」のような役割です。更に現在では600名近い会員様が加盟しています。
大きな企業からベンチャー企業まで幅広い企業様や市民団体の皆様。更に教育機関に関しては幼稚園から大学まで。非常に幅広い職種の方々が参加しています。
参加制限は特に限定していませんが、堺市の企業や団体様の会員が多いです。
 
ー堺SDGs推進プラットフォームを運営する上で大変だったことはありますか。
羽田様:実はプラットフォームの運営は苦労が少ないんです。
なぜかというと参加している企業や学校さんが自分たちで「こんな取り組みをしたいあんな取り組みをしたい」「自分たちではできない部分を補い合える企業さんや会員さんとタイアップしたい」と積極的に活動の意思を示してくれているんです。
そこで、行政が活動を率いるのではなく、活動に前向きな会員様同士をマッチングしています。
基本的に前向きにものごとがすすむので苦労は少ないです。
 
ープラットフォームの運営に関わる中で特に印象に残っている取り組みは何ですか。
羽田様:脱炭素型SDGs演奏会という 旧堺港にてボートの販売や、マリーナを運営している企業。地元の高校の軽音部。運送会社。三つの団体で力を合わせて開催した音楽フェスです。

脱炭素型SDGs演奏会当日のお写真

まず、マリーナを運営している企業様は当時、環境に配慮した太陽光発電で得た電気で動く電動ボートを開発していました。しかし電動ボートはいまだ開発途中で、太陽光発電で得たエネルギーが余っている。どうにか有効活用できないだろうかという相談が社長から寄せられました。
そして同時期にSDGsの教育を生徒にどのように行えばいいのかという相談が高校の先生から寄せられていたんです。そこで実際にSDGsの活動を経験してもらうことがSDGsを身近に感じてもらうために効果的だと考えました。
加えて相談してくれた先生が軽音楽部の顧問の先生だったこともあり、音楽フェスをマリーナで開催したらどうか。と提案しました。
しかし、フェスを開くには楽器を会場に運送しなくてはなりません。通常だと楽器の運搬には多額の費用が掛かってしまいます。
そこで飲料水などを運んでいるトラックの運送会社さんに協力を依頼しました。
実は運送会社は環境基準の問題でSDGsに意識が高い企業が多いんです。実際に運転手の運転意識を向上したいという相談を運送会社の社長様から受けていました。
そこで楽器の運送をお願いすると快く引き受けてくれました。
 
当日も天気が良く、コロナ対策などの問題を乗り越え、何とか開催に実現にこじつけることができました。
高校生も場所を無償で提供してくれた社長も無事フェスを開催できて喜んでいました。 、またトラックの運転手さんも喜ぶ生徒を見たり、生徒からお礼を言われたりして運転手さんのモチベーションも上がったとのこと。運送会社の社長さんもこんなに楽しいことは無いと喜んでいました。
 
加えて食品ロスに関するSDGsキッチンカーが参加するイベントを三月に開催しました。


SDGsキッチンカーイベント当日のお写真

まず初めにSDGsという切り口で何か商品を売り出してくれないかと会員様に呼びかけました。そしてキッチンカーを呼び、まだ食べられるのに廃棄しなければならない商品をトッピングに使用して食品を販売することになりました。
例えば、バレンタインなどのイベント後はチョコレートの廃棄が多くなってしまうことでお悩みになっている企業の社長様がいました。そこでその企業と、クレープのキッチンカーをマッチングし、クレープの上にチョコレートをトッピングして販売しました。
他にもワッフルにまだ食べられるのにも関わらず廃棄予定だったジャムをトッピングして販売したりしました。
このようにSDGsキッチンカーでは食品ロスを少なくするための取り組みを行いました。

これからの活動

ーこれからどのような活動をしていきたいですか
羽田様:これからは、SDGsを認知してもらうという段階ではなく実際に市民の皆様に行動してもらう段階に移っていきたいです。言葉を知ってもらうために啓発物品を配ったりするのではなく、これくらいだったら自分たちにもできるかな。面白そうだな。と思うものを市民皆様やプラットフォームの会員さんやそれ以外に発信と提供を行います。
 
具体的にはこれからは衣服ロスにも焦点を当てて活動していきます。
福祉と衣服ロス。二つのトピックを含んだ学生服のリユースや不要となった衣服を所有している方同士で衣服を交換するゼロ円衣服交換会を行います。

前回開催されたゼロ円衣服交換会
更にただ不用品を再使用するのではなく、新たな価値を見出すアップサイクルも行っていく予定です。市民の皆様に廃棄予定の資源の利用価値を今一度確かめてもらうことが目的の運動です。

最後に一言

それでは最後にMade In Local の読者の皆様に一言頂けますか?
羽田様:SDGsは新しく出てきた概念だけど、新しく何かを始めなくてはならないというわけではありません。「もったいない」という気持ちなど、日本人が昔から大事にしてきたものがSDGsの中身なんです。今までの私たちの生活がどのようにSDGsに繋がっているのかを意識してもらうだけで、SDGsの活動に繋がります。周りの人の取り組みを見て、すべての国民が半歩ずつ先に進むと大きくゴールに近づきます。
大企業が大きな取り組みをするのはもちろん大事です。しかし、一人一人の市民が少し意識を変え、半歩アクションに変えてくれればうれしいです。

自治体名

堺市役所

所在地

大阪府堺市堺区南瓦町3−1

設立年

2021年

代表者

羽田貴史様

リンク

堺市役所
さかいSDGs推進プラットフォーム

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