NO1 LOCAL REVITALIZATION MEDIA IN JAPAN
- カテゴリTOP
「日本の百選といえば?」
そう聞かれて、皆さんは何と答えますか?
日本百名山に並んで、回答に挙げる方が多いのが姫路城・大阪城・熊本城をはじめとする日本100名城ではないでしょうか。
そんな、日本の百選の中でも特に有名な日本100名城ですが、「一体どの城が選ばれているのか」「どのようにして選定されたのか」という詳しい情報まで知っているという人は、実はそう多くないはず…。
そこで、今回は日本100名城について詳しく探っていきましょう🏯
あなたの訪れたことのある城も登場するかも!?
日本100名城はどのように選ばれた?
それでは、まず選定方法について詳しく見ていきましょう!
日本100名城は、財団法人日本城郭協会が設立40周年を記念した事業の一環として、文部科学省・文化庁の後援を受けて認定した100選です。
2005年に日本国内の総数4万とも5万ともいわれる城の中から、「名城」と呼ばれる城郭を公募し、城郭の各分野の専門家6名が選定を行いました。
選定の際に基準となったのは、以下の3点です。
日本100名城の選定基準
①優れた文化財・史跡であること
国指定文化財・国宝・世界遺産などに登録されている城も数多く存在し、その中でも世界遺産に登録されている城郭は、姫路城・二条城・琉球王国のグスクの3つです。
②著名な歴史の舞台であること
例えば、天下統一の過程を辿った安土城・大阪城・江戸城があります。実際に訪れると、当時の様子に思いを馳せずにはいられない名所です。
③時代・地域の代表であること
最も分かりやすい例は、北海道のチャシや沖縄県のグスクです。その土地の歴史や風土が生んだ独自性のある城も多く認定されています。
このようにして選ばれた日本100名城には、城というと皆が思い浮かべるような人気のある近世の城に限らず、様々な形・歴史・特徴を持ったものが選定されています。
日本が世界に誇る歴史的シンボルを再発見するとともに、教育や生涯学習の場として大いに活用してほしいという願いが込められているのです🏯
ちなみに、日本100名城の認定が行われた2006年4月6日は「城の日」に認定されています!
日本100名城の楽しみ方!
日本100名城には、ただ行くだけでは終わらない楽しみ方があるのです!
その楽しみ方が、スタンプラリー!
この企画は、日本100名城が認定された翌年の2007年に「地域の歴史的シンボルであり日本の文化遺産でもある「日本100名城」を多くの人に自分の足で訪問してもらい、その素晴らしさを肌で感じてもらうとともに伝統文化への理解を深めて欲しい」という想いから始まりました。
日本100名城を直接自分で訪ねた記念として、公式スタンプ帳にそれぞれの城のスタンプをためていきます。
これだけでも、「何かを集めるのが好き!」という方は、少しでも多くの城を訪れたくなりますよね!
しかし、このスタンプラリー、スタンプを集めて終わりではないのです!
なんと、公式スタンプ帳に日本100名城全てのスタンプを押印したものを日本城郭協会の事務局に送ると、登城順位と認定印を押印して返却してもらえるのです💯
日本城郭協会の公式ホームページにも登場順位と名前が公開されます!
行きたいと思う人を増やすとともに、訪れる人も楽しめる工夫が作られていますよね。
スタンプラリーの詳細についてはこちらのリンクからご覧ください🔗
スタンプラリー 注意事項:https://jokaku.jp/business/stamp/note/
これも城郭!?意外な日本100名城3選!
日本100名城には、「え!これも城と呼べるの!?」という意外なものも選ばれています。今回はその中から3つご紹介します!
①幕末の激戦地!「五稜郭(北海道)」
1ヶ所目は、北海道にある五稜郭です!
函館市のほぼ中央となる場所にある五稜郭の最大の特徴はその「形」にあります。
なんとこの五稜郭は星形の五角形で、5つの角の上に土塁や石垣が造られており、その周辺を水掘が囲うような構造なのです。
外観は多くの人がイメージする城とは少し異なりますが、開国後の「海防施設」として造られたことから、城としてちゃんと認定されています!
ヨーロッパの城塞都市をヒントに造られたという話もあるんだとか…
そんな五稜郭は、市民からの請願を受けて、1914年から公園として一般開放され、桜の名所としても有名です。
そして、幕末から明治維新にかけての日本の歴史を紐解くのに重要な遺構であるとして、1922年には国指定史跡にも認定されました。
さらに、見どころがもう1つ!
それは、107mの高さを誇る五稜郭タワーです。
展望台からは、星形の五稜郭を上からみることができるだけでなく、函館山や津軽海峡などの北海道の名所を見渡すことができます!
世にも珍しい星形の城郭を一度見に行ってみませんか?
五稜郭
所在地:北海道函館市五稜郭町43-9
アクセス:函館市電「五稜郭公園前」から徒歩10分
公式HP:https://www.goryokaku-tower.co.jp/history/
関連記事(北海道豆知識記事)
五稜郭の戦いと榎本武揚~戊辰戦争最後の地、函館~:
https://madeinlocal.jp/area/hokkaido/knowledge/040
五稜郭 星形の秘密:https://madeinlocal.jp/area/hokkaido/knowledge/008
②居館も城!?「足利氏館(栃木県)」
2ヶ所目は、栃木県にある足利氏館です!
足利氏館は、12世紀末に足利家2代目の義兼が築城した居城であるという説が有力です。
居館の建築後にも、邸内に氏寺として鑁阿寺(ばんなじ)など数多くの建物が造営され、現在でもお堂や門なども合わせると20以上の建物が寺内に見られます。
館は水掘りと土塁に囲まれた鎌倉時代の武士の居館の典型「方形居宅」の構造で、外縁の長さは北約223m・南約211m・東約175m・西約206mと台形に近い形をしています。
中世日本の荘園や公領を支配した在地領主クラスとしては最大級の規模であり、足利氏の勢力の大きさが分かりますよね!
城と言われて想像する派手な建物以外にも、居館なども戦に備えて防御機能が備えられていたことを表す代表例で、城に必要な「防御機能」を持ち合わせているという点で日本100名城に認定されています。
足利氏館
所在地:栃木県足利市家富町2220
アクセス:JR両毛線 足利駅から徒歩約10分
公式HP:https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/education/000029/000169/000627/p001273.html
③日本の城のルーツ!「吉野ケ里遺跡(佐賀県)」
3つ目は、佐賀県にある吉野ヶ里遺跡です!
吉野ヶ里遺跡は、日本の城の起源である「環濠集落」の遺跡です。
日本最大の遺跡で、弥生時代の「クニ」のカタチ、そして700年間もある弥生時代の暮らしの変遷について知ることができ、集落の発展とともに厳重になる防御機能が見られます。
まさに、城郭の根幹であるこの「防御機能」の始まりを明かす大切な遺跡であることから日本100名城に認定されています!
集落の構造だけではなく、弥生時代の暮らしを理解する上で重要な出土品が数多く発掘されており、特に注目したいのが「墓」です。
盛土で丘のような形を造って首長を葬る「墳丘墓」や、巨大な甕に手足を折り曲げて埋葬する「甕棺墓地」も多数見られます。
櫓から遺跡を見渡したり、展示だけでなく当時の様子が再現された公園内を歩きながら見学できたりと、実際に弥生時代の環濠集落に入り込んだ気分になれる遺跡です!
吉野ヶ里遺跡
所在地:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手1843
アクセス:路線バス田手・吉野ヶ里歴史公園南から徒歩5分
公式HP:https://www.yoshinogari.jp/introduction/remains/
城郭を見るときのポイント
城には天守があるものだけでなく、様々な形のものがあることが分かりましたね!
実は、城の定義は様々あるのですが、3つの城の紹介でお分かりいただけた通り、一般的には「軍事的な防衛施設」のことを指しています。
そのため、天守があるものや一見して城と思うもの以外にも様々な形があるのです!
やはり城というとどうしても天守にばかり注目してしまいがちですが、他にも魅力となるポイントはたくさんあります。
例えば、敵の侵入を阻む工夫がされる石垣や堀・防御の要や敵の様子を探る役割を持つ櫓(やぐら)・出入口となる大きな門。
城を訪れる際は、ここだけは必ず注目して見るというポイントを持っておくと、それぞれの城ごとの特徴に気づきやすいかもしれません!
おわりに
日本100名城の魅力や意外性について知っていただけたでしょうか。
一口に「城」と言っても、建てられた時代や背景によって様々な形があります!
歴史好きだけでなく、建築・芸術などに興味のある方にもおすすめのニッポンの百選です。
城郭の見た目で行ってみたいところを決めるのも良し!自分の好きな歴史上の人物に関係する城を選んでも良し!日本100名城の味わい方は無限大です。
城の面白さを少しでも感じていただけた方は、まずは近くにある日本100名城から足を運んでみてください🏯
ぜひスタンプラリーにも参加して、日本100名城全制覇にも挑戦してみてくださいね✨
それでは、また次のニッポンの百選記事でお会いしましょう👋
「日本100名城」一覧
北海道・東北地方
001 根室半島チャシ跡群(北海道)
002 五稜郭(北海道)
003 松前城(北海道)
004 弘前城(青森県)
005 根城(青森県)
006 盛岡城(岩手県)
007 多賀城(宮城県)
008 仙台城(宮城県)
009 久保田城(秋田県)
010 山形城(山形県)
011 二本松城(福島県)
012 会津若松城(福島県)
013 白河小峰城(福島県)
関東地方
014 水戸城(茨城県)
015 足利氏館(栃木県)
016 箕輪城(群馬県)
017 金山城(群馬県)
018 鉢形城(埼玉県)
019 川越城(埼玉県)
020 佐倉城(千葉県)
021 江戸城(東京都)
022 八王子城(東京都)
023 小田原城(神奈川県)
024 武田氏館(山梨県)
025 甲府城(山梨県)
026 松代城(長野県)
027 上田城(長野県)
028 小諸城(長野県)
029 松本城(長野県)
030 高遠城(長野県)
031 新発田城(新潟県)
032 春日山城(新潟県)
北陸・東海地方
033 高岡城(富山県)
034 七尾城(石川県)
035 金沢城(石川県)
036 丸岡城(福井県)
037 一乗谷城(福井県)
038 岩村城(岐阜県)
039 岐阜城(岐阜県)
040 山中城(静岡県)
041 駿府城(静岡県)
042 掛川城(静岡県)
043 犬山城(愛知県)
044 名古屋城(愛知県)
045 岡崎城(愛知県)
046 長篠城(愛知県)
047 伊賀上野城(三重県)
048 松阪城(三重県)
近畿地方
049 小谷城(滋賀県)
050 彦根城(滋賀県)
051 安土城(滋賀県)
052 観音寺城(滋賀県)
053 二条城(京都府)
054 大阪城(大阪府)
055 千早城(大阪府)
056 竹田城(兵庫県)
057 篠山城(兵庫県)
058 明石城(兵庫県)
059 姫路城(兵庫県)
060 赤穂城(兵庫県)
061 高取城(奈良県)
062 和歌山城(和歌山県)
中国・四国地方
063 鳥取城(鳥取県)
064 松江城(島根県)
065 月山富田城(島根県)
066 津和野城(島根県)
067 津山城(岡山県)
068 備中松山城(岡山県)
069 鬼ノ城(岡山県)
070 岡山城(岡山県)
071 福山城(広島県)
072 郡山城(広島県)
073 広島城(広島県)
074 岩国城(山口県)
075 萩城(山口県)
076 徳島城(徳島県)
077 高松城(香川県)
078 丸亀城(香川県)
079 今治城(愛媛県)
080 湯築城(愛媛県)
081 松山城(愛媛県)
082 大洲城(愛媛県)
083 宇和島城(愛媛県)
084 高知城(高知県)
九州地方
085 福岡城(福岡県)
086 大野城(福岡県)
087 名護屋城(佐賀県)
088 吉野ヶ里遺跡(佐賀県)
089 佐賀城(佐賀県)
090 平戸城(長崎県)
091 島原城(長崎県)
092 熊本城(熊本県)
093人吉城(熊本県)
094 大分府内城(大分県)
095 岡城(大分県)
096 飫肥城(宮崎県)
097 鹿児島城(鹿児島県)
098 今帰仁城(沖縄県)
099 中城城(沖縄県)
100 首里城(沖縄県)
参考
公共財団法人 日本城郭協会、『日本100名城公式ガイドブック』、株式会社ワン・パブリッシング、2007年7月
日本100名城に行こう
https://www.100finecastles.com/castles-list/
公益財団法人日本城郭協会
https://jokaku.jp/
日本100名城一覧
https://jokaku.jp/business/great-castles/
函館市
https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014011601161/
五稜郭タワー
https://www.goryokaku-tower.co.jp/facility/
足利市
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/education/000029/000169/000627/p001273.html
吉野ケ里歴史公園
https://www.yoshinogari.jp/introduction/history/
エリアから探す
北海道・東北
関東
中部・北陸
近畿
中国・四国
九州・沖縄
お問い合わせ
掲載依頼・取材依頼・Made In Localシリーズおよび地域を代表する企業100選についてのお問い合わせ等、承っております。まずはお気軽にご相談ください。
会社概要
Made In Localは、株式会社IOBIが運営する地方創生メディアです。弊社では現在、事業拡大につき、新卒・中途ともに積極的に採用活動を行っております。 ご興味のある方はぜひご一読ください。
Made In Localは地方創生メディアの運営を通して地域の産業振興や地域間格差の是正に取り組んでおり、「産業と技術革新の基盤をつくろう」・「人や国の不平等をなくそう」・「住み続けられるまちづくりを」の3つのSDGsのターゲットの実現を目指しています。