パーソナライズ教育で圧倒的な教育水準の実現へ 〜「子育てしやすさNO.1」のまちを目指して〜

皆さんこんにちは。

大阪府豊中市は「子育てしやすさNo.1」のまちを目指し、以下の3つの取り組みを行っており、前回「「小1の壁」の解消」に関する取り組みをご紹介しました。

1.「小1の壁」の解消
2. よりハイレベルな教育
3. 子ども・子育てをまるごと支援

第2弾となる今回は「よりハイレベルな教育」についてお話をお伺いしました。
令和5年(2023年)4月に9年制の義務教育学校である「庄内さくら学園」が市内で初めて開校したことをはじめ、新たな形の教育が広がりを見せている豊中市。児童・生徒1人ひとりに合わせたきめ細かい教育の機会を提供することで圧倒的な教育水準を実現することを掲げています。

この記事では、豊中市がどのような取り組みを通じて「よりハイレベルな教育」を受けられる学習環境の提供を目指すのかをご紹介します。




府内No.1の教育DX

AIドリルによるパーソナライズ教育

文部科学省によって提唱された教育の質を向上させる目的の「GIGAスクール構想」に基づき、豊中市では市内小・中学校、義務教育学校の児童生徒に一人一台のタブレット端末を貸与しています。こちらはLTEモデルのタブレットのため、Wi-Fi環境を必要とせずどこでもインターネットに接続することができるのです。

一人一台配備されているこちらのタブレット端末に「AIドリル」が今後搭載される予定です。
現在子どもたちは紙のドリルを使用して宿題や授業の復習、放課後学習などを行っていますが、「AIドリル」を活用することにより一人ひとりの理解度に合わせた学習が可能になります。

「AIドリル」は児童生徒がつまずいた箇所をAIが判断し、問題を出題・解説する仕組みです。現在も児童生徒の習熟度に応じた授業は行っていますが、AIドリルを活用することでより緻密な学習環境を提供し、児童生徒のスキルアップを目指します。

さらに「AIドリル」は児童生徒が主体的に学習を継続してもらえるように工夫されています。「AI」機能と教員や保護者の方などの「大人」が児童生徒に伴走することで教育の質がどんどん向上すると考えています。

教育データサイエンス技能を強化

豊中市では児童生徒の出欠席状況や成績、学習履歴やアンケート結果など、これまで散見されていた教育データを一元化し、可視化した「教育ダッシュボード」の導入を予定しています。

教員が子どもたちの様子を観察することに加え、集めた個別のデータを分析することで一人ひとりの学校生活の状況がより分かりやすくなります。

さらに、こちらの「教育ダッシュボード」は児童生徒の個別の分析のみならず、クラス全体・学校全体の状況を把握するための役割も担うため、学校が指導方針を決定する際にも有益なシステムです。

放課後・土日の学習支援を拡充

豊中市では現在中学生を対象にした「マチ☆スタ」という放課後・土日の学習支援の場を希望者に無料で提供しています。原則は英語・数学の指導を中心としていますが、その他の苦手な科目の克服のための学習にも取り組んでいただける環境です。1人ひとりの進捗状況に合わせて適宜カリキュラムを見直すなど、手厚い支援体制も整っています。

そして、豊中市はこちらの取り組みの対象を小学校5・6年生に広げることを目指しています。小学生向けの学童保育である「放課後こどもクラブ」は原則小学4年生までを対象としているため、5・6年生の放課後の居場所づくりが課題でした。そこで、他の曜日より1時間ほど早く授業が終わる水曜日の放課後に学習支援を実施する予定です。算数と国語の2教科で開講しますが、児童の希望に応じて、その他の教科の学習のサポートをすることもできます。

先ほどご紹介した「AIドリル」が導入された際には、積極的に活用していく方針です。学校での授業・家庭学習に加えて、放課後学習のデータも学校や家庭にフィードバックすることで個々に最適化した教育機会の提供を目指します。

誰一人取り残さない学びへのアクセス

学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置

現在全国的に不登校の児童生徒が急増しており、豊中市も例外ではありません。そこで「学びたいときに学べる環境の確保」の必要性から「学びの多様化学校」(いわゆる不登校特例校)の設置を掲げることになりました。

豊中市では令和9年(2027年)4月の開校を目指しています。カリキュラムは既設の不登校特例校を参考に検討されていて、総合的な学習の時間に重きを置いた豊中独自のカリキュラムでの授業が実施される予定です。この学校は子ども一人ひとりの状況に適応した教育の実現を目指しています。

さらに民間事業者と連携した授業や行事を実施することにより、子どもの新たな可能性を創出することも目標です。具体的には起業家による授業の実施などキャリア教育の推進により、子どもたちの興味関心のある分野を見出し、その資質や能力を増進させることをねらいとしています。

修学旅行費、行事費、ドリル・テスト等の副教材等の無償化

現在、子育て世代の経済的負担が大きくなっていることが深刻な問題となっています。そのなかでも学校教育にかかる費用が隠れた負担であるという声があるため、子育て世帯の負担軽減のためにも「修学旅行費、行事費、ドリル・テスト等の副教材等の無償化」を目指します。

「修学旅行費、行事費、ドリル・テスト等の副教材等の無償化」を通じて児童生徒・保護者の全ての方に安心した教育環境を提供します。家庭の状況はそれぞれですが、必要なものが公費負担になることで学校に通う上での心配や不安を軽減できるのではないでしょうか。学校としても家庭の負担を減らすために教材の取捨選択を行ってきましたが、この取り組みが推進されればその心配も解消されるため、学びの水準の向上が期待されます。

おわりに

いかがでしたか。

豊中市は「府内No.1の教育DX」「誰も取り残さない学びへのアクセス」を掲げ、圧倒的な教育水準の実現を目指しています。児童生徒はもちろんのこと、保護者や先生方にも優しい教育環境がとても素敵ですよね。

今回ご紹介した「学びの多様化学校」に加えて、令和5年(2023年)4月に初めて義務教育学校として開校した「庄内さくら学園」では1年生から9年生(小学校1年生から中学校3年生に相当)がひとつの学校で過ごすため、特色のある教育が行われているそうです。職員の方は「実際に児童生徒が学習をしている姿を見て新たな点に気づくこともあるので、その気づきを活かし、今後開校する新校も含めて学習環境をさらに充実させていきたいです。」とおっしゃっていました。

今後もより良い教育を提供するために進化を続ける豊中市。
少しでも豊中市の取り組みに興味を持っていただけましたら、市のホームペーYouTubeチャンネルもぜひご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

リンク

豊中市ホームページ
https://www.city.toyonaka.osaka.jp/
豊中市公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@toyonakacity/shorts

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