「子育てしやすさNo.1」のまちを目指して 「小1の壁」を打破するための取り組み



皆さんこんにちは。

近年は少子高齢化が進み、その対策の重要性が叫ばれていますよね。
その影響もあって、子育て支援を進めている自治体は多くみられます。
中には幼い子どもを持つ親への支援のみならず、子どもの成長に合わせ継続した支援を行っている自治体もあり、その中の1つに大阪府豊中市があります。
 
そこで本日は、大阪府豊中市の子育て支援の取り組みについてご紹介します。
 
「子育てしやすさNo.1」を目指す豊中市がどのような取り組みをしているのか、早速見ていきましょう!
 
 

豊中市について


豊中市は大阪北部に位置する人口約40万人の都市です。
大阪市街地へのアクセスも良く、府内でも有数のベッドタウンとして発展し、その住みやすさを強みとしています。
 
また、多職種の専門職による妊娠・出産・子育て総合相談窓口の設置、アプリを用いたこどもや家族の健康情報の発信や子育てを応援するためのカタログギフト「とよなかっ子スマイル」の配布など、子育て支援にも熱心に取り組んできました。
そんな中、全国的な少子化が想定以上のスピードで進んでいること、子育てに対する経済的、精神的な不安感が高まっている状況に危機感をいだいている豊中市が、子育て世帯が将来にわたり住み続けたいまちを実現するために設定した目標が「子育てしやすさNo.1」なんです。
また、子育て世代の増加・居住定着は、コミュニティ、防災、地域経済、社会保障をはじめ地域社会全体へ効果の波及が期待できるのです。

「小1の壁」


豊中市では、子育て支援の具体的な取り組みとして以下の3つを挙げています。
 
1.「小1の壁」の解消
2. よりハイレベルな教育
3. 子ども・子育てをまるごと支援
 
今回は1.「小1の壁」の解消を取り上げてご紹介します。



ところで、皆さんは「小1の壁」という言葉の意味をご存じでしょうか?
「小1の壁」とは、子どもが小学校に入学するタイミングで仕事と育児の両立が困難になることをいいます。
こども園と学童保育(放課後こどもクラブ)では預かり可能な時間帯が違ったり、こども園・幼稚園と比べて小学校では保護者の行事参加や授業準備の負担が増加したり、主に共働き世帯の保護者が直面する問題として、早急に解決すべき社会課題として注目されています。
 
以下では、「小1の壁」に直面する子育て世帯を支援する豊中市の取り組みについてご紹介します。

取り組みの紹介


放課後こどもクラブの休日開設・預かり時間延長


数ある取り組みの中でもいち早く豊中市で実施される子育て支援の取り組みとして、放課後こどもクラブでの休日開設の実施が挙げられます。
市内の一部の放課後こどもクラブでの休日預かりを可能にすることで、保護者の多様な働き方を支援するための取り組みなんだそうです。
 
また将来的に平日19:00までの預かり時間のさらなる延長も実施され、共働き世帯が安心して働ける社会づくりが目指されています。
 

こども園と放課後こどもクラブの接続をスムーズに


実はこども園では提供可能なサービスが放課後こどもクラブでは提供できないといった、こども園から学童保育への接続が上手くいっていないことが「小1の壁」の原因の1つとなっています。
その問題を解消するための取り組みの1つが、こども園と放課後こどもクラブの入会要件の統一です。
 
一例として、従来は不可能だった就職活動中の保護者からの児童預かりを可能とし、放課後こどもクラブによる共働き世帯への支援がより強固なものになることが期待されています。
 
また共働き世帯の生活に対応し、こども園の開所時間に合わせて、朝7時から小学校の校門を開放するといった取り組みを進めようとしています。
 

フリータイムプロジェクト


次にご紹介するのは、保護者が自由な時間を取れるようにして、仕事も子育ても充実できるようにしてほしい、という思いから生まれた取り組み、「フリータイムプロジェクト」です。
 
豊中市には、マチカネポイントという1ポイント=1円として利用できるデジタル地域ポイントがあります。
マチカネポイントは、豊中市が実施するイベントに参加して貯めたり、コンビニ等でチャージしたりすることができます。
 
豊中市では、出産前後と小学1年生にあがるタイミングでもらえるマチカネポイントを、家事代行やベビーシッターなどの子育て支援サービスの支払いに利用することでポイントが一部還元される仕組みづくりを進めようとしています。
 
「ポイントが還元されるなら使ってみようか」というような、とりあえず一回使ってみようと思えるきっかけになればと担当職員の方は話していました。
 
その背景には、子育て支援サービスを利用したいけれど民間のサービスでは費用面でハードルが高い、信頼性や安全面からなかなか外部サービスなどの利用に踏み切ることが出来ない、という市民の声がありました。
 
そこで、経済的にも心理的にも使いやすいサービスを目指し、マチカネポイントを活用した保護者の自由時間を創出するための取り組みを進めようとしています。

放課後こどもクラブ


最後にご紹介するのは、放課後こどもクラブのさらなる充実を目指した取り組みです。
 
豊中市では、「放課後Select」と呼ばれる放課後こどもクラブでの習い事が順次導入される予定です。
民間の資源を活用し、英語・プログラミング・ 音楽・スポーツなどを子どもたちが学べるように計画中です。習い事の送迎は思った以上に時間がかかるもの。
 
送迎を不要にする放課後こどもクラブでの習い事が、保護者の時間的余裕をつくり出すことが期待されています。
 
他にも、放課後こどもクラブでの預かり時間がさらに延長された際の夕食提供や、クラブ1室の拡張により、ゆったりとした空間を確保することで、より充実したクラブでの時間を提供するための取り組みも計画されています。

おわりに


いかがでしたか?
今回は「小1の壁」の打破に向けた豊中市の取り組みをご紹介しました。
 
お話を聞いている中でも実際にアンケートから集まる市民の声に耳を傾け、少しでも住みよいまちにしていこうと尽力されているのが伝わってきました。
夜間帯に子育てに関する情報を収集する保護者が多いことから、その時間帯の相談にも対応できるAIチャットbotボットの開発など、今後、豊中市民の声を活かした取り組みは今後もさらに進められていくことでしょう。
 
今回お話を伺った職員の方は「「子育ては親がするもの」という固定観念から脱却して、社会全体で子育てをする「子育ての社会化」が、今回の取り組みが目指す目標の1つです。保護者の方が抱え込んでいる子育ての負担を少しでも軽減できるよう今後も事業を進め、子育てしやすさNo.1を目指していきたいです」とおっしゃっていました。
 
こちらの記事で少しでも豊中市の取り組みに興味を持っていただけましたら、市のHPやpdfで公開されているとよなか子育ち・子育て応援BOOK『みんなで』などもご覧ください。
 
次回以降は「2. よりハイレベルな教育」「3. 子ども・子育てをまるごと支援」に関してもご紹介していきます。
 
最後までお読みいただきありがとうございました!

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