皆さんこんにちは。

近年、人口減少や地方からの人口流出問題を耳にする機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。
そんな中、人口流出、とくに若者の流出を防ぐため、まちの魅力をもっと知ってもらおう、まちづくりに参画してもらおうと、地域が一体となって努力している自治体はたくさんあります。

本日はその中のひとつ、岐阜県瑞浪市の若者主体のまちづくりプロジェクト「ミライ創ろまい課」についてご紹介します!

瑞浪市について

瑞浪市は、岐阜県の南東部に位置するまちです。
木曽川や土岐川が流れ、市域の70%が山林という豊かな自然を誇る一方で、名古屋までJR中央線で48分とアクセスも良好。

さまざまな魅力がある瑞浪市ですが、ここではその一部をご紹介します。

まず気になるのはご当地グルメ!瑞浪市の特産品には「瑞浪ボーノポーク」があります。
大湫町で大切に育てられたこの豚肉は霜降り割合が一般の約2倍で、肉の旨味成分と脂の甘みが強く、豚肉本来の味を堪能することができます。

そして瑞浪市を語るうえで欠かせないのが、化石・陶磁器・ゴルフです。
瑞浪市は「化石のまち」として有名で、2000万年前~1500万年前のクジラや海獣、ゾウやウマ、貝類や植物の化石が見つかっています。
令和4年6月には、世界で7例目となる謎の奇獣「パレオパラドキシア」の全身骨格が発見され、全国的に話題となりました。
道を歩いていたら化石を見つけた、なんてこともあるそうです!

また、古くから窯業が盛んな瑞浪市は「陶磁器のまち」としても知られ、その歴史は室町時代に端緒をなすといわれています。
市内には陶芸を体験できる工房や窯が数多くあり、世界一大きいとギネス認定された美濃焼のオブジェもあります。

また、「ゴルフのまち」の名も冠する瑞浪市には、岐阜県内で最多となる13 のゴルフ場があり、市内ゴルフ場では女子プロゴルフツアー大会も開催されています。

本記事でご紹介する「ミライ創ろまい課」は、そんな魅力たっぷりの瑞浪市のまちづくりを、若者主体で進めていこう、という企画です!

「ミライ創ろまい課」とは

それではさっそく、ミライ創ろまい課とはどのような組織なのか見ていきましょう!

以前から若者を巻き込んだまちづくりに積極的だった瑞浪市。
平成28年度~平成30年度に実施された、若者のまちづくりへの参画機会を増やす取り組み「夢づくりチャレンジ研究室事業」などがその一例です。

しかし、令和3年度の市民アンケートにおける「これからも瑞浪市に住み続けたいと思いますか」の問いに対し、20代の「他市町村に移転したい」の割合が16.7%と、他の年代に比べて高いという課題が依然として残っていました。

そのため瑞浪市は、若者が市外流出しないよう、学生時代から瑞浪市に愛着を持ち、誇りに思えるような取り組みを推進する必要があったのです。

そこで、2022年に発足したのが「ミライ創ろまい課」。学生自らが企画した地域活動を大人を巻き込みながら実践することを通じて、若者が進んでまちづくりに参画し、まちに”にぎわい"を創出することを目指す組織です。

名前の由来は、「~しようじゃないか」という意味を表す方言「~まいか」から。
瑞浪市にある中京高校・瑞浪高校・麗澤瑞浪高校と連携し、各校の有志がメンバーとして参加しています。
2022年6月に発足した「ミライ創ろまい課」は、2023年6月には2期生が加わり、現在52名の学生が在籍中。

学生たちは「化石検定」「特産品開発」「イベント」の3つのチームに分かれ、外部コーディネーター(生涯学習支援「たら×れば」)や市民協働課の支援のもとで活動しています。


「ミライ創ろまい課」の活動

「ミライ創ろまい課」は現在3つのチームに分かれて活動していますが、全チームに共通している目標があります。
それは「瑞浪市といえばこれ!」といえるなにかを創り出すこと、そして、瑞浪市の魅力をより多くの人に知ってもらうこと。

以下では、この目標に向かって「ミライ創ろまい課」が実際にどのような活動をしているのかご紹介していきます!

特産品プロジェクト


1つめにご紹介するのは、「特産品プロジェクト」。瑞浪の資源を活用し、専門家などの協力のもと、瑞浪市の新たな特産品を作る活動です。

まずご紹介するのは、お米を使った特産品の企画。
「瑞々しい稲穂が、そよぐ風の中で、揺蕩う金の波に見える」風景をもつことからその名がついたといわれるほど、瑞浪市ではお米の生産が盛んです。
それを活かして、瑞浪市の農業組合、日本酒醸造所や料亭と連携しながら商品開発を進めているんだとか。

地域の方々からの期待も大きく、特産品開発の協力者である日吉機械化営農組合の板橋代表からも「若者たちの奇抜な発想で、お米を使った新商品を開発してもらい、瑞浪市の農業の活性化につなげてほしい。農家の励みになるような新商品を、期待しています」というコメントが寄せられています。

また、東濃地方唯一のクラフトビール醸造所カマドブリュワリー」で出た廃棄麦芽を使ったパンの限定販売もしているんだそう。
もともと醸造所から出る大量の廃棄麦芽が環境問題の観点などから問題視されており、そこに目をつける形でこの企画は始まりました。
地域のパン屋などの協力を得て限定販売会を実施したところ、購入した地域の方々からは非常に好評だったとか。
これからも販売会の実施と改良を繰り返し、商品化を目指していくそうです。

イベントプロジェクト


続いてご紹介するのは、「イベントプロジェクト」。住民の郷土愛をはぐくむのみでなく、周辺住民に市の魅力を伝えることに繋がるイベントを企画する活動です。

市民の方々からアンケートをとり、2023年3月にミニ映画祭、2023年8月には、瑞浪市政70周年記念事業プロジェクトチームと連携し、映画祭の実施に携わりました。
なぜ映画祭なのかというと、瑞浪市には映画館がないため映画を見たくても気軽に映画館に行けない、という市民の声が多かったからです。

ミニ映画祭では家族連れをターゲットに、子連れでも見やすいショートムービーを上映。
その後の映画祭では、ミニ映画祭での集客力不足をうけて同時に縁日も開催し、多くの家族連れが訪れたんだとか。
イベントの様子は瑞浪市HPからもご覧いただけるので、チェックしてみてください!

現在も来年度のイベントについて企画中で、イベントチーム主体の企画に加え、他チームと連携した企画についても検討を重ねているそうです。

化石検定プロジェクト


最後にご紹介するのは、「化石検定プロジェクト」。専門家監修のもと、日本初の化石に関する検定を作る活動です。

冒頭でもご紹介したように、瑞浪市は「パレオパラドキシア」をはじめとした多くの化石が発掘される「化石のまち」として有名です。
化石検定プロジェクトチームは、「化石の魅力を多くの人に知ってもらうために、化石の検定を作りたい」という思いから、日本初となる「化石検定」の実施のために活動しています。

第1回化石検定は2024年10 月に実施予定で、その本試験に先立ち、2023年10月15日(日)「化石の日」に化石検定のプレテストを実施しました。
このプレテストには、東海3県を中心に岡山県や石川県から、 小学3年生から65歳までの20人が参加したそう。

化石検定についてはMade In Localの「日本初!化石検定」の記事でも詳しくご紹介しているので、そちらも合わせてご覧ください!

おわりに

いかがでしたか?
今回は、岐阜県瑞浪市のまちづくりプロジェクト「ミライ創ろまい課」についてご紹介しました。
瑞浪市の若者が主体となってまちづくりを進めていこうとしている様子が、少しでもお伝えできていれば幸いです!

「ミライ創ろまい課」では現在「化石検定」「特産品開発」「イベント」の3つのプロジェクトが実施されていますが、瑞浪市の担当の方によれば、新たに4つ目のプロジェクトも学生たちと企画し、さらに大きな「にぎわい」を創出していきたいとのこと。

また、「ミライ創ろまい課」は瑞浪市の発展だけでなく、学生たちの学びを促し、学生自身の目的を達成する手段となることも目指しています。
3期生の活動開始は2024年6月を予定しており、瑞浪市の発展を支え、また学生たちの学びをより深くするプロジェクトとして、「ミライ創ろまい課」はより発展していくことでしょう。

「にぎわい」の創出には瑞浪市に固有の魅力もさることながら、それを全国に発信するための話題性も必要ということで、今後はテレビなどのメディアへの露出をさらに増やしていきたいそう。

瑞浪市の担当の方は、「今後も、ミライ創ろまい課の活動を通して、瑞浪市の魅力を発信していきたいと思います。そして、その結果、より多くの人に瑞浪市にお越しいただければ幸いです。」と仰っていました。

瑞浪市でこれからどのような取り組みが行われていくのか、皆さんもぜひ注目してみてください!
気になる方は、HPも要チェックです☑️

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連リンク

瑞浪市公式サイト
https://www.city.mizunami.lg.jp/kurashi/machizukuri/1001312/1007612.html
・カマドブリュワリー
https://camado.jp/
・Made In Local「日本初!化石検定」
https://madeinlocal.jp/area/gifu/event/gifu001
・生涯学習支援「たら×れば」ホームページ
https://tararebashimizu.wixsite.com/my-site

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