躍進の2024シーズンを振り返る/西村憲監督インタビューvol.1【和歌山ウェイブス】
柳原 佑芽

皆さんこんにちは!

人々に感動を与えるスポーツ。
しかし、試合がないオフシーズンはファンにとって少し退屈かもしれません。

そのような常識を覆すのが和歌山ウェイブスです!
オフシーズンに入っても日々SNSの更新や地域イベントへの参加を積極的に行い、ファンをワクワクさせてくれます。


和歌山ウェイブスとは


さわかみ関西独立リーグに所属し、和歌山県田辺市と上富田町を中心に活動している野球チームです。田辺市出身で元阪神タイガースの濱中治氏がゼネラルマネジャー(GM)を務めています。2024年からは同じく阪神でプレーした西村憲氏が監督に就任しました。

和歌山ウェイブス密着企画・第1弾として、西村憲監督へのインタビューを全3回にわたってお届けします。監督就任初年度シーズンの振り返りチーム・選手に対する想い来シーズンに向けた展望などたっぷりお聞かせいただきました!

ぜひ最後までご覧ください!


■西村憲監督プロフィール


1986年12月4日生まれ。福岡県古賀市出身。
福岡工大城東高、九州産業大を経て、2009年にドラフト4位で阪神タイガースへ入団。キレ味抜群のストレートと高い奪三振率を武器に活躍。その後、BCリーグ・石川ミリオンスターズと滋賀ユナイテッドベースボールクラブで3年間プレーを続け、2018年には社会人野球チーム・エナジックへ投手兼コーチとして入部。指導者のキャリアもスタートさせた。2022年に現役を引退し、翌年には日本海リーグ・富山GRNサンダーバーズの投手コーチに就任。2024年からはさわかみ関西独立リーグ・和歌山ウェイブスの監督を務めている。


西村監督インタビューvol.1


ー監督に就任してからの変化について教えてください。


「監督になってからは本当にいろんな変化がありました。去年までは投手コーチをしていましたが、やっぱり監督となるとチーム全体を見る必要があるので、考えることや仕事の量が2倍、3倍にもなりました。

選手のために』という基本の軸は投手コーチから立場が変わっても同じなので、その意識は最初に思い描いた理想のままにできたと思います。その反面、今まで考えてこなかった野手についてやチームの作戦のことは僕自身も勉強しながら取り組んできました。初めからうまくいくとは思っていなかったので、選手と一緒に成長できたらなという気持ちでしたね」


ー西村監督が指導をする上で心がけていることはどんな部分ですか。


西村憲監督と小﨑雅斗投手

「僕の中ではしっかり選手を観察すること、そして変化に気づくことを大切にしています。技術を教えるというよりかは、選手たちが野球に取り組む姿勢に目を向けてきました。

ウェイブスの選手たちは元々練習が好きなので熱心に練習するんですけど、闇雲に練習するのではなくて、練習を通じて個々の課題を明確に見つけられるようになったことが良かったと思います。例えば、ミーティング中に頭の上にクエスチョンマークがついているような表情をしていた子たちが積極的に発言するようになったとか。自発的に行動するだけではなく、その行動1つひとつに意味が上乗せされた。そういう成長を実感できたシーズンでしたね」


ー選手はシーズンを通じてどんなことを学び、成長しましたか。


選手たちがしっかりと『野球』を学んだシーズンでした。チームの最終順位だけを見ると4位と悔しい結果でしたが、数字に表れない選手の成長がありました。それと比例してチーム力が上がってきたと思います」


ームードメーカーの蔡選手や堅木選手の存在も大きかったのではないでしょうか。


蔡逸海選手


堅木大輔選手

「そうですね、蔡(逸海)と堅木(大輔)には本当に救われた部分があって。チームが落ち込んだ時にも2人は変わらず鼓舞してくれたり、スイッチをまた入れ直してくれたり。人間の強さと言うんですかね。彼らにもすごく助けられて、今シーズンの後半はいろんなことがプラスのサイクルに変わってきました。

こんなのたらればですけど、残りプラスで30試合あったらどうなってたのかなとか。最初はスロースタートだったので、そこから右肩上がりの曲線を描いていったその先はどういう展開になってたかは気になりますね。こう思えるのは選手の成長を実感できたからこそだと思います」


ー選手起用について、シーズン中盤(2024年7月24日・堺シュライクス戦)には外野手の小川佐和選手を登板させた試合もありましたね。


粘りのピッチングを披露した小川佐和選手

「選手はもちろん毎試合一生懸命プレーしていますが、どうしても大差で負けてしまうこともあります。そんな日でもファンの人は野球というエンターテインメントを見にきていますし、それを楽しんでもらいたい。帰りの道中で「今日はあのプレーがよかったね」とか、試合の思い出話をしてほしいと思っています。

賛否両論ありましたが、(大差をつけられていた)あの場面での起用は僕の中で最善の策でした。ネガティブな要素はひとつもないです。小川は2024年のドラフト候補にも名前が挙がった器用な子ですし、彼のピッチングはこれ以降多分見れることもないだろうし。イレギュラーな展開でしたが、こういったことが起こるのもまたひとつ野球の魅力だなと僕は理解しています」


おわりに


いかがでしたか?

西村監督の指揮のもと、着実な進歩を見せた選手たち。
実際に前半戦(4月〜6月)の勝率が.280だったところ、後半戦(7月〜9月)は.350に勝率を伸ばし、僅差で惜敗する試合も多くなりました。シーズン終盤にはどこまでも強くなれそうな雰囲気が漂っていましたよ!
※後半戦成績は対淡路島ウォリアーズの不戦勝を除く

ちなみに、西村監督の指導による成長を選手たちが実感している様子が下記の動画からも伺えます!

■【現役高校生の挑戦!!】16歳・橘貫太の成長記📓

https://youtu.be/iNHdxWJA0qY?si=kZtWDDJXbuNQX5Sx 


■【正捕手としての歩み】森悠介の挑戦🔥

https://youtu.be/jzbmH_l-_gg?si=QxLFDBR3rXE4UvYU 

次回は上記のYouTubeをはじめとした、西村監督と和歌山ウェイブスの『発信力』の秘密に迫ります。お楽しみに!

vol.2へ続く
和歌山ウェイブス Vol.2】
https://madeinlocal.jp/category/sports/008

関連ページ

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西村憲オンラインサロン「ken’s meeting room」
https://community.camp-fire.jp/projects/view/653570 

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