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皆さんこんにちは!旅行が好きなライターの中宮桃果です。
岐阜県・飛騨エリアで人気のお土産といえば、顔なしの赤い人形「さるぼぼ」ですよね!
赤い顔に黒の頭巾、ちゃんちゃんこを羽織りお腹に大きく「飛騨」と描かれた腹かけをつけた民芸品です。
私自身友達からお土産でもらったことがありますが、ころんとした姿が可愛らしくてお気に入りです。そんな「さるぼぼ」とは一体何なのでしょうか。早速見ていきましょう!
「さるぼぼ」は猿の赤ちゃん!?名前の由来は?
「さるぼぼ」という名前は可愛らしくて独特な響きで、一度聞いたら忘れない名前ですよね!いったいどんな由来があるのでしょうか。
その名前から、「さるぼぼ」が猿をモチーフにした人形であることは想像に難くないでしょう。しかし実際には、さるぼぼは猿の赤ちゃんがモチーフになっているという説があるのです!
飛騨地方で使用されている「飛騨弁」では、赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言います。
そのことから、猿の赤ちゃん、すなわち「さるぼぼ」と言う名前がついたと言われています。
また、「さる」には「去る」という意味も含まれています。これは、災や病気が「去る」ことを意味し、お守りとしての要素もあるそうです。
そして「猿」という漢字は「エン」とも読みますよね。
このことから「円」や「縁」、すなわち「家庭円満」や「良縁」という意味も生まれ、さるぼぼは幸運を呼ぶ人形として知られるようになりました。
さるぼぼはいつ、どのように生まれた?
さるぼぼの歴史は、なんと奈良時代まで遡ります。
はいはいする赤ちゃんを形どった「這子(ほうこ)」や、幼児の枕元に飾られる「天児(あまがつ)」と呼ばれる中国の魔除け人形がさるぼぼの原型です。
これらはさるぼぼのトレードマークともいえる頭巾やちゃんちゃんこ、腹かけはありませんが、現在のさるぼぼの形とよく似ており、当時は貴族の出産時の安産祈願のお守りとして産屋に飾られていたそうです。
江戸時代になると貴族だけでなく民間にも広がり、幼児のお祓いの道具として用いたり、遊び道具として与え、健康を願ったりしたのだそう。
また、母親から娘へ贈られる嫁入り道具の1つとしての意味も持ち、安産や幸せな結婚を祈願するものとなりました。
その文化が受け継がれ、「おばあちゃんやお母さんが子供の成長や健康を願って作るお守り」という現在のさるぼぼが生まれたのです。
「魔除け」の意味合いが強かった人形が我が子の成長を願い、真心を込めて作られる人形へと変化したのですね❤️
さらに江戸時代には天然痘の流行を経て、厄除けの意味の強い赤色がさるぼぼの主流となりましたが、現在はお土産屋さんなどで色とりどりのさるぼぼを見ることができます。
黄色は金運、ピンクは恋愛運、緑は健康運などと、色ごとにお守りの効能が違っているのも、つい手に取ってしまうポイントですよね。
しかし現在、人気と裏腹にさるぼぼの在庫が不足する事態が起こっているのをご存じでしょうか。
深刻な職人不足。さるぼぼの未来は!?
さるぼぼは岐阜県内の内職と呼ばれる職人さんによって分業で作られていますが、コロナ禍で旅行者が激減し、同時にさるぼぼの需要も落ち込んだことで、職人離れした方が多かったそうです。
また、職人さんの高齢化も進んでおり、難しい手作業の工程が多いことから、新しく始めてもつまずいてやめてしまう方も多いのだとか。
そんな、地元生産にこだわり飛騨のさるぼぼを守ってきた地元企業が、職人不足の危機を乗り越えるために生み出した新商品があります!
それが「福々(ぷくぷく)さるぼぼ」です!
従来のさるぼぼは、手足の先まで綿をぎっしり詰めるなど、制作に難しい過程が多かったのに対し、「福々さるぼぼ」は名前の通り柔らかくふわふわしており、制作難易度がぐっと下がっているのが特徴です。手足も従来のさるぼぼより短く、見た目も可愛らしいです✨
興味のある方は制作にチャレンジしてみてはいかが?
伝統を守ろうとする素晴らしい企業努力ですね。さるぼぼだけでなく、福々さるぼぼも探してみてください!
さるぼぼ作り体験で自分だけのさるぼぼを!
飛騨エリアにはさるぼぼ作り体験ができる施設がいくつかあります!
先ほどご紹介した福々さるぼぼも作ることができるので、お子様連れの方にもおすすめです。
今回は特に人気の高い「飛騨高山 思い出体験館」をご紹介します!
こちらでは、予約なし・2,500円でさるぼぼ作りが体験できます。
胴体の綿詰めから、胴体と頭を縫い合わせる本格的なさるぼぼづくり体験が楽しめるため、思い出になること間違いなしです!
こちらの施設では、さるぼぼだけでなく組ひもやスノードーム作りなど、20個以上の体験が楽しめます✨
店舗によって実施内容が異なるので、詳細は下記URLよりHPをご覧ください!
https://www.omoidetaiken.jp/menu/index.html
☘️飛騨高山 思い出体験館【飛騨の里店】
【所在】〒506-0055 岐阜県高山市上岡本町1丁目436
【電話】0577-35-5093
【営業時間】10:00~16:00(最終受付15:30)・木曜定休
【駐車場】無料駐車場あり
【アクセス】JR高山駅から徒歩約30分、バスで約9分・高山ICから車で約10分
☘️飛騨高山 思い出体験館【安川店】
【所在】〒506-0844 岐阜県高山市上一之町53-7
【電話】0577-57-5678
【営業時間】10:00~16:00(最終受付15:30)・火曜定休
【駐車場】なし
【アクセス】 JR高山駅から徒歩約14分、バス約10分・高山ICから車で約10分
おわりに
お土産としても大人気の「さるぼぼ」ですが、由来や歴史、課題についてはあまり知らかったという方が多いと思います。
実際、飛騨エリアには様々なお守りの効果を持つ、色とりどりのさるぼぼが販売されており、お土産選びが捗りますよ💪
あなたにぴったりなさるぼぼがきっと見つかるはずです。
飛騨を訪れる際には、さるぼぼを連れて帰ることもお忘れなく!
参考
飛騨高山さるぼぼ屋さん|さるぼぼの由来や意味をご紹介
https://www.hidanosarubobo.com/sarubobo.html
飛騨の「さるぼぼ」の由来や歴史、顔がない理由とは?|岐阜
https://column.enakawakamiya.co.jp/gifu/derived-from-hida-sarubobo.html
【さるぼぼが足りない!】飛騨高山の土産「さるぼぼ」 在庫が不足するピンチに… ここ数年で職人が激減|中京テレビNEWS
https://youtu.be/TWIGsqNmcj0?si=JnjKkn7hzD3bg5sp
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