企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
2017年勝沼ワイン村プロジェクトに参画し、その中の1社として起業しました。当時は自社醸造所はなく、委託醸造で製造したワインを販売していました。プロジェクトは数々のトラブルで大幅に遅れ、2020年に自社醸造所が完成し、自社のワイン醸造を開始しました。時は新型コロナ真っ最中、お客様も来ず、創業早々倒産の危機を迎えましたが、2021年ブランデー製造開始。自社醸造2年目の2022年には白ワインでサクラアワード(審査員が全て女性のワインコンクール)でゴールドメダル。その後も受賞を重ね、2024年には日本ワインでわずか約20本のダブルゴールドメダルに選ばれております。日本ワイナリーアワードでは2022年よりユニサーズワイナリーを受賞。2025年にはFOODEX JAPAN in 関西2025にてソムリエの田崎真也氏の監修するイベントで寿司とのマリアージュに採用頂くなど、少しずつ実績をあげてきております。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
当社の最大の強みは、醸造家自身がお客様と直接コミュニケーションを取りながら、ワイン選びのお手伝いやおもてなしをさせていただく点にあります。マイクロワイナリーならではの距離の近さを活かし、ワインに込めた想いや、そのワインがどのようなお料理に合うのかといった具体的なお話を直接お伝えすることができます。また、平日1組様限定でご提供しているパスタランチは、醸造家本人が調理まで行う、他ではあまり見られないユニークな試みです。プロの調理人ではないからこそできる、家庭的で親しみやすく自宅で再現しやすい食の提案が、他にはない差別化ポイントであると考えております。元ITエンジニアの脱サラ醸造家でありながら、自社醸造2年目よりワインコンクール受賞している点も良い材料となっております。

御社が考える地方創生・SDGsについて
御社が考える地方創生・SDGsについて教えてください。
所在地の山梨県甲州市は人口約2万7千。じわじわ減っている地方都市の1つです。果物が有名で首都圏からも比較的近く好条件のはずですが、難しいところです。特産品の1つであるワインを通して、何か貢献できればと考えています。SDGsという言葉が使われだした頃は創業間もなく、多忙で認識していませんでしたが、昭和生まれの人間として、当たり前に「もったいない」精神が染み付いております。(笑) 原料であるぶどうは無駄なく、パミス(搾りカス)は有効活用して頂ける業者に回収して頂き、タンクに残るワインのオリは蒸留してブランデーにするなどして使い切ることを心がけています。
.jpg)
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
ワイナリーと言えば、メディアに出るような著名な醸造家がいたり、他の業種で有名になった方が立ち上げたりなどの話もあり、華やかな仕事を考える方もいるかもしれません。しかし実際には地味な作業の繰り返しで、ワインへの愛がなければ続くものではありません。まずワインが好きで、食事を大切に考える方であることが大切です。その上で、「ワインを通して、(皆様の)日々の幸せにわずかでも貢献したい」という当社ビジョンを共有できる方を求めています。一方で、大規模なワイナリーでしたらきちんと分業され、個々の従業員は各自の業務がこなせれば大丈夫ですが、小規模になるほど人がいませんので、1人ですべての業務をこなす必要があります。苦労は多いですが、リピーターの方々に、「美味しかったからまた来たよ。」なんて言って頂けることを楽しみにやる仕事だと考えています。
ひとを知る

代表取締役
渡邊哲也
1989年京都大学工学部卒。同年日立製作所入社。27年間ソフトウェアエンジニアとして勤務。その当時体調を壊したことをきっかけに食の大切さを痛感。そして食を彩るアルコール飲料、特にワインに興味を持った頃に会社から追い出されワイナリーに転職。50歳を超えて2020年、山梨県勝沼にマイクロワイナリーを設立。料理に合わせやすいワインを目指して活動中。醸造2年目よりコンクール受賞。醸造家本人がワイナリーで提供する料理も好評。
SDGsへの取り組み
- 【11】人口減少は多くの地方都市の問題です。人口減による基盤の縮小、その限界を迎えないための地方活性化、そこに少しばかりでも貢献できるよう活動します。
- 【13】原材料のぶどう栽培にも気候変動の影響が出ております。暑さが増し、夜間気温も下がらなくなると糖度や色づきの悪化、湿度上昇で病気の蔓延などです。対策を推進する団体を支援します。
- 【16】嗜好品であるワイン、特に庶民が楽しむテーブルワインは世の中が安定し、平和であってこそ楽しめるものです。物価が高騰しても売れません。地に平和と安定をもたらす全ての団体を応援します。
企業プロフィール
企業名 | 株式会社ワイナリーCasa Watanabe |
---|---|
所在地 | 〒409-1316 山梨県甲州市勝沼町勝沼2543-2 |
創業年 | 2017年創業 |
代表者 | 代表取締役 渡邊哲也 |
事業内容 |
|
WEBサイト | リンクはこちらから |
企業ロゴ | ![]() |