企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
1958年、大阪府東大阪市にプラスチック製品の下請けを行う小さな町工場「大山ブロー工業所」を創業したことが弊社の始まりです。その後、創業者の息子(現会長)がわずか19歳で代表者に就任し、メーカーとして自社ブランドの製品を開発したいという思いから、1971年に大山ブロー工業株式会社を設立いたしました。翌年の1972年に宮城県に仙台工場(現・大河原工場)を新設し、1989年には本社を仙台市に移転。同年には世界で初めて「クリア収納ケース」を開発し、世界の収納文化にも大きな影響を与えました。2年後の1991年には社名を「アイリスオーヤマ株式会社」に変更し、家庭の困りごとを解決する「ホームソリューション」を実現する製品の開発に注力するようになりました。
弊社の大きな転換点としては東日本大震災が挙げられます。震災後に東北地方の電力逼迫が問題になっていた際には、LED照明の製品を増産することで電力不足解消に助力しました。また、家電業界が落ち込んでいた時期には、日本が誇る技術力の海外流出が危惧されていた際には、その問題を食い止めるために家電事業を開始いたしました。家電事業は現在弊社の主力事業の1つでもあります。このような経緯から、弊社は日本の社会課題を解決する「ジャパン・ソリューション」をスローガンとして掲げるようになり、近年の新型コロナウイルスの流行時にもいち早く日本に製造設備を導入し、マスクの生産を開始いたしました。

御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
1点目の弊社の強みは日本の課題を解決する「ジャパン・ソリューション」をコンセプトに事業展開をしていることです。お客様の需要にマッチする商品を、迅速に提供する。このスピード感を実現するために新商品開発のための「プレゼン会議」を毎週開催しております。この会議には社長や製造・品質管理の責任者、そして営業担当など、モノづくりの川上から川下までが一堂に会します。この毎週の会議によって、関係部署が情報共有しながら社長がその場で決裁していることから、商品開発のスピードが保たれております。
また、「メーカーベンダー」と呼ばれる業態を構築していることが2点目の強みです。メーカーでありながら、ベンダーという問屋機能を併せ持つことから、小売店のトレンドやニーズをリアルタイムで把握することができます。
3点目は「ユーザーイン発想」という弊社独自の考えのもとで製品を開発していることです。小売店やECサイトの口コミから消費者の生の声を聞くことや、「開発者が生活者の代弁者」をモットーに、開発者がさまざまな製品を集めて実際に試すことで、利用者の課題や不満を解決するアイデアを生み出しています。
その結果、機能はシンプル・価格はリーズナブル・品質はグッドな「なるほど家電®︎」などの開発を実現することができました。

企業から見た地域の魅力について
御社から見た宮城地域の魅力について教えてください。
宮城県は生産業や農業が発達し、東北の中でも年間降雪量が比較的少ない地域です。弊社の中枢拠点である角田工場は大自然の景観に囲まれた場所に建てられていて、会社の成長のスピードに合わせて自由に拡張できるという土地のメリットを存分に活かしております。また、東北のお米の美味しさも活かし、東日本大震災の復興のために精米事業を立ち上げました。さらに、次世代放射光施設が仙台に誕生したことから、機関と連携した研究開発にも取り組んでおります。このように、弊社は地域の人々の支えや穏やかな土地柄があったからこそ成長することができた企業です。復興支援や地元自治体・団体との連携強化、若手世代の育成などの活動を通じて、今後も地域への貢献や還元を大切にしてまいります。

企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
弊社は成長意欲があること・主体性があること・目標達成意欲があることを重視しております。また、弊社はスピード感のある企業であることから、高速道路の登板車線・走行車線・追い越し車線のような「3車線人事」という仕組みのもと、年齢や継続年数、性別や国籍にとらわれず、能力に応じて社員を正当に評価しております。実際に当時32歳で最年少の執行役員に抜擢されたことや、20代の女性が事業責任者として活躍することもあり、若手であっても自分の考えを発信できる風土であることを認識していただけるかと存じます。このような弊社の風土に共感し、一緒に目標意識を持って働くことができる方との出会いを楽しみにしております。

ひとを知る

代表取締役社長
大山晃弘
宮城県仙台市出身。2003年にIRIS USA INC., に入社後、チェアマンに就任。その後、2010年にアイリスオーヤマ株式会社に入社し、同 グローバル開発部部長を兼任。その後、同年12月に株式会社アイリスホールディングスの代表取締役社長を兼任し、2018年にアイリスオーヤマ株式会社 代表取締役社長に就任。そのほかにも、株式会社オーヤマ・ISロボティクス株式会社などの代表取締役社長も兼任している。
SDGsへの取り組み
- 【8】年齢や勤続年数、性別、国籍などにとらわれず能力に応じて正当に評価しています。また、障がい者の積極採用にも取り組み、やりがいを持って働くことができる環境を整備しています。
- 【11】工場立地の地域を中心に全国の自治体と連携協定を締結し、地域とともに様々な課題解決に取り組んでいます。弊社も東日本大震災の被災企業として、積極的な復興支援を実施しています。
- 【13】生産拠点におけるCO2削減に取り組むほか、省エネソリューションの普及を通じて脱炭素社会の実現に貢献しています。また、環境に配慮した製品の研究開発および普及を推進しています。
企業プロフィール
企業名 | アイリスオーヤマ株式会社 |
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所在地 | 〒980-8510 宮城県仙台市青葉区五橋2-12-1 |
創業年 | 1958年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 大山晃弘 |
事業内容 |
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