企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
岡本織物株式会社は、神社仏閣向けの高級絹織物「西陣織金襴」の製織を手がける手機職人として1909年に創業しました。戦後、織機の台数を増やし、高度成長期には機械織機を導入して生産効率を向上させました。
1998年からは紋紙データの内製化を進め、独自意匠を増やし、新市場の開拓に力を入れております。
2016年には初めて展示会に出展、海外市場への進出を開始しました。アパレルやインテリア向けの製品を多様化する新たな試みに挑戦したことで、新しい絹地を開発し、さらに金襴の可能性を広げることができました。「西陣織はエンターテインメント」をスローガンに掲げ、楽しい西陣織金襴を提案し、世界に西陣織の美しさと伝統を伝え続けることで国際的な評価を得ています。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
〈西陣岡本〉岡本織物株式会社は1909年に創業し、神社仏閣に向けた西陣織金襴と呼ばれる「極楽を表現するための」絹織物を製織してきました。伝統的な技術を継承しながら、現代のニーズに応じてインテリア製品やアパレル、布小物など日常使いから特別な用途に至るまで幅広く提供しております。また、これらに使用される最高品質の絹や本金・本プラチナなどの金属糸、本金引箔等の熟練を必要とする素材を使用した特注の織物の製作も得意としており、模様引箔を順引きした金襴幅を一般に販売している唯一の企業です。これからも世界各国のお客様に向けて販路を広げるとともに、職人の生活を第一に考え、西陣織工業組合や地域社会の一員として多様な役割を果たしてまいります。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た京都地域の魅力について教えてください。
弊社の職人たちの多くは西陣で生まれ、町に響く機音(はたおと)を聞きながら育ちました。賀茂から振り売りが野菜を届け、かつては映画館や劇場も多く、とても賑やかな地域でした。平安時代から続く長い歴史の中で培われた織物の技術と知識は世代を超えて受け継がれ、今なお独自の進化をとげています。富裕層に向けた織物を供給し、様々な素材を用いた多彩な織物を小ロットで多品種生産しています。西陣織は様々な職人たちの力を結集して成り立つ分業制が特徴で、地域一丸となって西陣織の伝統を守り続けてきたコミュニティ力もあります。私たちは西陣の伝統を守りながら挑戦し、今後も末永く愛着を持っていただける絹織物を提供していきます。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
「織る」という作業は地道な作業の連続ですが、その一つひとつの丁寧な積み重ねが美しい布地を生み出します。そうした様々な作業に喜びを見出し、情熱を持って取り組める方が優れた職人になれると我々は考えています。織り方や道具の使い方をマニュアル化することは可能ですが、実際に布地を織る技術そのものはマニュアルでは伝えきれません。織るためには様々な作業が伴い、一人前の職人になるには約10年の修練が必要です。「美しい織物を世の中に届けたい」という志を持った方と一緒に、この道を歩んでいける日を楽しみにしています。
ひとを知る
代表取締役
岡本圭司
岡本織物株式会社で生まれ、機音(はたおと)を聞きながら育つ。武蔵野美術大学で油絵を学び、当社に入社後、手織りの伝統工芸士として、親族や家族と共に西陣織金襴一筋で製織に従事している。伝統的な西陣織金襴を織りながら自社の販路開拓はもちろん、西陣織工業組合の金襴青年会として、紋紙データのフロッピーディスクからの移行事業や空引機の再現など、様々なことにチャレンジしている。
SDGsへの取り組み
- 【3】ランチは手作りで毎日出来たてを提供。シエスタタイムも設け、社員の健康第一で仕事をしています。
- 【11】西陣織工業組合の一員として西陣に関する案件に参加。社員が地域コミュニティの一員として活動できる時間も確保しています。
- 【12】廃棄を減らす紋意匠の作成、廃棄絹糸や端切れは手芸素材等に再利用。廃棄本金糸や本プラチナ糸は回収し都市鉱山としています。
企業プロフィール
企業名 | 〈西陣岡本〉岡本織物株式会社 |
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所在地 | 〒602-0943 京都府京都市上京区小川通一条上ル革堂町576番地 |
創業年 | 1909年創業 |
代表者 | 代表取締役 岡本圭司 |
事業内容 |
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