私自身、理学療法士として7年間回復期病棟でリハビリに携わる中で、退院後に再び体調を崩す方を多く見てきました。その経験から「病気になってから治す」よりも「病気にならない環境づくり」の重要性を痛感し、2022年に株式会社メディカルクを設立しました。創業当初はEAPや健康経営コンサルティングを中心に、企業の体力測定や職場環境改善を支援しており、現在ではそれらに加え衛生委員会への参加や従業員との面談、ストレスチェックなど、より実践的な支援へと発展しています。医療現場で培った「身体・心理・環境」を統合的に見る視点を活かし、「人が心身ともに健康で働き続けられる社会の実現」を軸に活動を続けています。

弊社は、理学療法士のみで構成された専門家集団として、医療現場で培った知見を基に企業と従業員の健康を支える「健康経営」を主軸事業としています。エビデンスに基づく個別支援から組織全体の健康づくりまで一気通貫で対応できる点が強みです。地域社会にも貢献しており、北九州市の子ども食堂イベントへの参加や、大阪府泉北郡忠岡町での健康セミナー開催など社会活動にも積極的に取り組んでいます。また、社員の資格取得支援など人材育成にも注力しています。経済産業省が推進する健康経営分野は今後さらに拡大が見込まれ、弊社もその成長を支えるパートナーとして貢献してまいります。

福岡県の魅力は「人と人との距離が近く、温かい地域性」にあると感じています。首都圏ほどの規模ではない分、企業や行政、地域コミュニティとの連携がしやすく、顔の見える関係の中で健康経営や職場環境改善を進めやすい点が強みです。さらに、スタートアップ支援や中小企業支援が手厚く、ヘルスケア分野でも挑戦しやすい環境があります。医療機関や大学、行政が近い距離で連携できる福岡は、「医療×企業×地域」という当社の事業モデルを実践するのに最適な地域です。今後も「医療の専門性を企業の現場へ」を掲げ、福岡から全国へ健康づくりを発信してまいります。

現在、新規での人材募集は行っておりませんが、将来的には弊社の理念である「0次予防」を軸に、共に事業を推進していける人材と働きたいと考えています。私たち理学療法士の専門性に加え、異なる分野の視点や経験を持つ方と協働することで、より多角的なアプローチによる健康課題の解決が可能になります。企業の健康経営を支えるためには一つの専門性だけでなく、多様な価値観や発想を共有し、社員の健康づくりをより実効的なものへと高めていくことが重要です。そうした連携を通じて、健康経営の質を継続的に向上させていける方との協働を期待しています。