転勤族の妻として降り立った慣れない静岡という地での創業は、自分が社長になるとは思ってもみなかったが故の準備不足や、民間の学童保育事業所自体が浸透していなかったことから利用者数が伸びず、最初の2年間は大赤字でした。空き時間に女性の多い企業様や保育園、近隣企業様にチラシを配布するなどの行動を起こすも思うように集客はできず、社労士さんからいただいたキャリアコンサルタントの仕事で得た報酬を、パートさんやアルバイトさんに賃金としてお支払いしているような状態でした。このように苦しい時期が続きましたが、子どもたちの笑顔と保護者の皆さまの「プチふぁみで良かった」という言葉に励まされ、3年目の春にようやく当時の目標だった利用者数の15名をクリア。以降は保護者の皆さまの口コミ力が追い風となり、受付開始から数秒で入会予約が埋まるという有難い状況が続き、創業9年目の現在は30名を超えるお子さまにご利用いただいております。

「プチふぁみ」は小さな家族のようにリラックスして過ごせる空間作りを大切にしております。平日は宿題を済ませたあとは思い思いに過ごし、長期休みにはキャリア教育を意識したさまざまプログラムを実施。また、帰宅後のお子さまとの時間をゆとりあるものにしていただきたいという思いから、保護者さまの残業時間がお子さまの生活時間に影響しないよう、夕食や入浴にも対応できるサービスを整えております。そして長期休みに実施している各プログラムは、地域のプロに協力していただき、自分で考え主体的に動ける力・生きていくために必要な力をあらわす「地力」の醸成を意識しながら計画します。大人の価値観で判断しないこと・先回りのお世話をしないこと・お子様同士のケンカにはファシリテーター的にかかわることを心掛けております。また保護者さまのご理解のもと、忘れ物をしてみることなど、成功体験だけでなく失敗をする経験も重視しております。キャリアコンサルタントの国家資格を有しているため、保護者さまの就業や転職相談も無料で開催中です。このような保護者支援を行う学童保育は日本でも唯一の存在であると自負しております。

静岡市は年間を通して温暖な気候で、四季を通じて訪れることができるさまざまな魅力があります。春には茶畑や桜、夏には海岸線の向こうに、秋の夕映え、冬には雪を頂いた富士山の姿を季節ごとに楽しめる贅沢な地域です。過ごしやすい温暖な気候のためか親切で穏やかな方が多く、転勤族として転入した時も起業した際も大変助けていただきました。東部・中部・西部に分かれる地域には、それぞれの特徴があり観光地としてだけでなく、日常の中でも楽しめる要素がたくさん詰まった場所です。

「教える」より「一緒に考えること」を大切にしながら、小学生のお子様の宿題補助や遊びの見守りを行っております。お子さま相手のお仕事は、年数を重ねても子どもたちから学ぶことが多く、とてもやりがいのあるお仕事です。2か所ある事業所は学生アルバイトさんが20代、パートさんは30～60代と年齢層が幅広く、スタッフ同志の関係性も良好なためアットホームで落ち着いた雰囲気です。またお子さまもアルバイトさんなど弊社に関わってくださった方は、それぞれのタイミングで遊びに来てくれたり、ボランティアに入ってくれたりと、保護者さまを含め卒業後も長くお付き合いが続いているのも特徴の1つです。