企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
和泉蜻蛉玉とは、和泉国(現在の泉州地域)でのみ製作されてきたとんぼ玉の歴史を正当に継承した技術・技法・ 材料で製作されたとんぼ玉の事です。「和泉蜻蛉玉」に使用しているガラス材料は、国宝復元材料を再生した”千の時”と呼ばれる大変貴重なガラスをはじめ、伝統に特化したガラスを使用して先代(故 小溝時春)が専業職人の最後の一人となり、歴史・伝統技術保存活動を始め十数年かけて大阪の伝統工芸品として、府知事より指定を受けたのが平成14年。先代亡き後必死の思いで精進を続けてまいりました。山月工房では平成22年世界遺産である平等院の阿弥陀如来坐像(国宝)の、瓔珞(ようらく)を復元しました。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
伝統を重んじて製造する「和泉蜻蛉玉」。今や唯一の製造産地となった山月工房です。2名の伝統工芸士が「伝統を伝説にしない」をコンセプトに受け継ぎ・伝える活動に邁進しています。他に類を見ない製造技術・このガラス材料でしか表現できない1000年前から続く人々の想いを途絶えさせてはいけないと思うようになり、「千の時」復刻プロジェクトを始めました。これらを大きなブランド力と捉えて、その昔は地域産業として培われてきた事も鑑み、途絶えかけた伝統工芸品「和泉蜻蛉玉」の商品・技術を揺るぎないもの、必要なものに復刻していく努力をしてまいります。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た堺・泉州地域の魅力について教えて下さい。
大阪府の南部に位置する泉州地域。歴史や伝統が多くあり魅力的な地域と思います。生活の中に木・繊維・鉄・土など自然の材料を使用しそれらに感謝する気持ちを持ち続けてきた人々の文化が現在も残る興味深いところだと思います。流通の面でも海が近いので昔から文化の発信・情報収集の速さにも特化していたと思います。祭りごとにおいても、各地域でそれぞれが独自の習わしや伝統で感謝の意を表しているように、同じようで、同じでない魅力があちらこちらに点在し、調べ出すと楽しみがどんどん増加する興味深い地域だと思います。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
職人というと、フルクサイ言葉かもしれません。しかし、ここに「モノづくり」の原点があると考えております。ひと昔前の親方子方といった少し封建的な考え方は現在だとパワハラ問題などが大きく取り正される時代となり昔の感覚で指導出来ないと思います。しかし、本気で伝統技術を習得する気持ちがあれば、互いに信頼関係が知らないうちにできるようになると考えます。興味を持っていただけた方は是非厳しい世界だと理解して応募してもらいたいと考えます。
ひとを知る
代表
松田 有利子
幼少時より父親の制作するガラス玉に魅せられ毎日工場に通う。父 小溝時春が泉州(和泉国)地方独自の技法を使用した専業職人最後の一人となり父とともに歴史保存活動を始める。泉州地方独自の技法で制作したガラス玉を「和泉蜻蛉玉」名称し活動。現在では、国宝復元や文化財修復にも携わっている。
企業プロフィール
企業名 | 山月工房 |
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所在地 | 〒590-0028 大阪府堺市堺区三国ヶ丘御幸通59 堺高島屋南館5階 |
創業年 | 1945年創業 |
代表者 | 代表 松田 有利子 |
事業内容 |
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