企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。
1954年、当時高校の数学教師をしていた公文 公(くもん・とおる)が、小学2年生だった息子のために、ルーズリーフに計算問題を書いた教材をつくり始めたことが公文式教材の原型です。公文公は計算力がないために数学の勉強で苦しんでいる多くの高校生を見てきたので、計算力の養成に絞った、自学自習形式で学べる教材を考案したのです。
公文公の息子は毎日30分の学習でみるみる力をつけてゆき、小学6年生の夏には微分・積分を学習できるまでにいたりました。これは「子どもが自主的に学習していく姿勢を育てることこそが教育者の務めである」という公文公の考えが、見事に結実した結果でもありました。その後、近所の子どもたちにも指導を開始。その学習効果に自信を持った公文公は、「この方法で一人でも多くの子どもたちの可能性を伸ばしてあげたい」と、1958年には大阪に事務所を開設。公文式学習の本格的な普及が始まりました。
1974年に公文公の最初の著書『公文式算数の秘密』(廣済堂出版刊)がベストセラーとなり、公文式学習の具体的な指導実例と学習効果、そして公文公の理論やその真意が日本全国へ知れ渡りました。1980年代初頭には英語・国語もスタートし、公文式教室は国内でさらに広がっていったのです。
一方海外では、公文公の著書がベストセラーとなった1974年に、アメリカ合衆国・ニューヨーク州に海外で初の公文式教室が開設されました。当初は現地の日本人の子どもを対象としていましたが、学習効果の高さが地域で評判となり、次第に現地の子どもたちにも広がっていきました。1980年6月に、初の海外現地法人をブラジル・サンパウロに設立、同年12月には西ドイツのデュッセルドルフにも現地法人を設立しました。また、1988年にはアメリカ合衆国・アラバマ州のサミトン校が正規の授業に公文式を導入して期待を上回る効果をあげ、「サミトン校の奇跡」として大々的に報道されました。これをきかっけに世界各地から教室開設の要請が寄せられ、「現地の指導者による、現地の子ども達が学ぶ公文式教室」が広がっていきました。
父親のわが子への愛情から生まれたKUMONは、人から人へ、街から街へと広がり、今では言葉や文化の壁を越え、60を超える世界の国と地域に広がっています。
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御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えてください。
公文式学習は『個人別・学力別学習』『自学自習で進む』『スモールステップの教材』を特長としています。そして、子ども一人ひとりの「ちょうど」を見つけて、可能性を引き出すKUMONの指導者は、公文式に欠かせない存在です。
KUMONの教室には時間割や黒板がなく、指導者が前に立って全体へレクチャーを行うことはありません。 KUMONの指導者は一人ひとりの学力や個性をつかみ、その子にとっての「ちょうどの学習」を見極めます。そしてすぐに解き方や答えを教えるのではなく、子どもにヒントを与えて、間違えた箇所や理由を学習者自身が発見できるように促すのです。そうすることで子どもたちは、自学自習で学習を進め、学ぶ楽しさやできる喜びを育みながら学力を高めていき、やがては学年を超えた高度な問題にも取り組めるようになるのです。そうした指導力の向上のために、KUMONの指導者は地域や国を超えて学び合い、常に研鑽を続けています。
弊社には 「個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすことにより、健全にして有能な人材の育成をはかり、地球社会に貢献する」という理念があります。公文式学習を通じて、目の前の一人ひとりの子どもたちの自立を後押しするとともに、あらゆる地域、あらゆる年代の方々にも学びを届けていき、地球社会が抱える課題解決にもグローバルに貢献することができるよう、日々精進してまいります。

御社が考える地方創生・SDGsについて
御社が考える地方創生・SDGsについて教えてください。
現在60を超える国と地域に展開しているKUMONですが、創立以来、KUMONの教室はそれぞれの地域に根ざして運営してまいりました。また子どもの学習から始まった公文式ですが、現在では、乳幼児から高齢者の方々まで様々な世代へ学びをお届けしています。今後も学びを軸とし、地域社会に貢献して参ります。
教育は持続可能な世界を実現するために最重要な課題の一つです。しかし、世界にはまだまだ私たちKUMONの力だけでは公文式学習を届けられない層の子どもたちがいます。教育格差という社会的課題の解決に少しでも貢献するために、近年では、自治体、財団やNGO、他企業様などと連携を進め、公文式を提供する取り組みも行っています。
こうした弊社の活動は、SDGsの4番「質の高い教育をみんなに」、17番「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現へ直結するものです。今後もより多くの方々の教育機会の拡充に向けて、引き続き事業に取り組んでまいります。

企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。
弊社の活動の軸である「個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすことにより、健全にして有能な人材の育成をはかり、地球社会に貢献する」という理念に共感し、「公文式で関わる人の成長を引き出し、成果につなげられる人」を求めております。
具体的には「自ら考え、主体的に学び、自らのビジョンを描き、そのビジョン実現に向けて行動し、成長し続けることを楽しめる人」「自らの活動がどのような価値の実現に貢献しているかを問い続け、自らを高めることを惜しまない人」「公文の理念やビジョンのもと、多様な人々とチームで一体となって活動し、他者の成長を自らの喜びとする人」です。
私たちの仕事は、自分さえがむしゃらに頑張れば成果が出るものではありません。子どもたち、KUMONの指導者、社員同士、そういった関わる相手の成長に貢献することが、成果を生み出すことに繋がります。人の成長に貢献したいという想いのある方や、誰かと一緒に目標に向かって取り組んでいくことが得意な方は、ぜひKUMONで力を発揮していただきたいと思います。

ひとを知る
代表取締役社長
田中 三教(たなか みつのり)
1986年に公文教育研究会に入社し、複数地域の事務局長・国内地域責任者として国内教室事業に携わる。その後2014年より取締役に就任し、人事、教務・指導、国内教室事業、人材育成管掌を歴任。2022年7月、代表取締役副社長として海外教室事業、教務指導管掌。2023年7月、公文教育研究会 代表取締役社長に就任。
SDGsへの取り組み
- 【4】【17】KUMONは日本国内・海外のパートナーとともに、個人別教育による人材の育成を通じ、地球社会に貢献すること、さらにはその先にある世界平和に貢献することを目指しています。
企業プロフィール
企業名 | 株式会社公文教育研究会 |
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所在地 | 〒532-8511 大阪府大阪市淀川区西中島5丁目6番6号 公文教育会館 |
創業年 | 1958年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 田中 三教(たなか みつのり) |
事業内容 |
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