企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
岡山県倉敷市児島にて、綿糸の卸売業として創業し、170周年を迎えた学生服メーカーです。1923年、101年前に3代目社長がいち早く学童服の将来性を見いだし、学生服の製造を開始しました。丈夫で丁寧なものづくりは広く知られるようになり、現在の事業の軸を形成した転換期となりました。また、1928年には、学問の神様「菅原道真公」の呼び名「菅公(カンコー)」に由来する商標を取得し、「カンコーブランド」が誕生しました。長きにわたる学生服の製造・販売で浸透し、学校の先生方からは「カンコーさん」と親しみを込めて呼んでいただいています。2013年には「尾崎商事株式会社」から「菅公学生服株式会社」に社名変更し、さらに「カンコーブランド」の浸透を図りました。現在では全国15000校以上の学校で制服や体操服をご採用いただいている中で、多様性への配慮など、さまざまな社会課題の解決にも取り組んでいます。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
弊社の主な事業は制服と体操服の企画・製造・販売ですが、品質・技術面はもちろんのこと日本のアパレル業界のほとんどが海外で縫製されているなか2024年時点で国内に19の工場と10のロジセンター、営業拠点は代理店を含む全国58ヶ所、国内で一貫生産できる点は大きな強みです。また、カンコー学生工学研究所という独自機関を2006年に創設し、こどものカラダ・ココロ・時代・学びの4つの観点から大学・企業と連携して研究を進めております。
たとえば椅子に座って授業を受ける際、板書をとるために前傾姿勢になりますがブレザーだと背中や腕の部分が窮屈になってしまいます。そこで制服の設計を見直し、研究所にて背中や袖の型(パータン)や縫い合わせ方にこだわり、子どもたちが快適に過ごせる制服の開発に弊社独自で取り組んでおります。さらに、近年の子どもたちの価値観の変化に着目した調査を公開し、子どもたちのこころに寄り添う制服づくりを心がけております。今後も制服メーカーでありながら、子どもたちの学校生活に関する悩みを解決するスクールソリューション企業として活動し、制服という観点から未来の学びを支える企業でありたいです。そして、現在、国内縫製衣料(国内で縫製される衣料のうち)約8.6%の製造を担う弊社が長年培ってきた日本の縫製技術を次の世代へと継承していきたいと考えております。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た岡山地域の魅力について教えて下さい。
弊社の発祥の地である倉敷市児島地区は、海を埋め立てた干拓地であるため、塩の影響を受け農作物が育ちにく環境でした。塩に強い綿花の栽培に活路を見いだし、眞田紐や足袋、学生服やデニムの製造など時代のニーズに合わせてものづくりの基盤が形成されました。現在、学生服の製造は岡山県だけで6割から7割を誇ります。日本の丁寧な縫製技術が継承されている地域であるとも言えるのではないでしょうか。弊社代表取締役社長の尾﨑も児島商工会議所の会頭とし、ものづくり文化と地域の発展を目指し、尽力しております。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
弊社の掲げる理想の人材像は3つあります。まずは弊社の企業理念「すべては、子どもたちの未来のために。」に共感できる方です。営業であってもスタッフでも、所属部署関係なくこどもたちのことを1番に考えることのできる方に来ていただきたいです。そして2つ目は利他の心をお持ちの方。弊社ではチームで業務を行うことが多いため、相手に関心を持って配慮ができる方や個人よりもチームで力を発揮し新たなアイデアを生み出せる方が主に活躍しております。3つ目は日々の小さな変化に気がつき、主体性を持って物事に取り組める方です。体操服・制服の形が大きく変わることはありませんが、どのような企業も変化がなければこの先も生き残っていくことは難しいと考えます。弊社は老舗企業でありながら伝統に縛られすぎず、変化を重んじる企業です。私たちとともにスクールユニフォーム業界の「先駆者」として挑戦し、新しい価値を生み出しましょう。ご興味をお持ちになった方はぜひご応募ください。
ひとを知る
カンコーブランディング本部 本部長 兼 カンコーセレクトスクエア事業部 部長
羽冨裕也
2005年に尾崎商事株式会社(現:菅公学生服株式会社)に入社し、商品開発やセレクト制服事業の立ち上げに取り組む。その後、セレクトスクエア事業部 部長 兼 マーケティング室 室長を経て、マーケティングやPR・EC事業を統括。2024年5月より、カンコーブランディング本部 本部長 兼 お客様相談室 室長 兼 カンコーセレクトスクエア事業部 事業部長に就任。
SDGsへの取り組み
- 【5】ジェンダーレス制服の製造・販売、多様性に理解を深めることを目的にLGBTQセミナーなどを中高生・教職員を対象に実施しております。
- 【9】日本のアパレルのほとんどは海外生産ですが、弊社は国内一貫生産で製造可能な工場を全国19ヶ所所有し、国内生産比率(国内で生産されている衣類のうち)は約8.6%を誇ります。
- 【12】長く丈夫に着られる設計の制服づくりを心がけ、制服・体操服の循環型プロジェクトを実施しております。
企業プロフィール
企業名 | 菅公学生服株式会社 |
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所在地 | 〒700-0024 岡山県岡山市北区駅元町15-1 岡山リットシティビル5F |
創業年 | 1854年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 尾﨑茂 |
事業内容 |
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