京都シルク化工

絹を通し日本の精神を守り、衰退している絹産業をもう一度復興させる

絹は日本人の生活に大きく関わってきました。しかし今では絹は日本人の生活の中から消えています。絹産業に携わっていらっしゃる方々の高齢化や後継者不足など様々な問題があるなかで絹産業を守り、頑張ってくださってる方たちと共に絹の魅力を伝え、日本人の生活の中に絹を取り入れていきたいと考えています。

企業のこれまでとこれから

御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えてください。

京都の舞妓さんは着物の切れ端でぬか袋を作り、お肌を磨くことであか抜けしていくというお話をヒントに1989年にシルクで体を洗うタオルの製造を始めました。2年後株式会社京都シルク化工として法人を設立。京都でシルクというと着物のイメージが強いですが、着物以外でシルクの新たな魅力を伝えたいという想いから、シルクを化けさせるという意味で京都シルク化工と名付けました。「シルクで洗う」ということに特化して、様々な商品を製造して参りました。弊社の転換点は新型コロナの流行でした。新型コロナの流行で流通がストップし、作りたいと思っても素材が入ってこない、入って来ても高額になっているということがありました。そんな中、ずっと輸入に頼っている状況は良くないと思い、国内で仕入れができるように日本で作られたシルクにこだわるようになりました。しかし、日本の絹産業は衰退の一途を辿っています。果たしてこのまま衰退するのを見ているだけでいいのかという思いに駆られ、これまで以上に強く絹産業を守っていきたいと思うようになりました。

御社の現在の事業の強み・特徴これからの展望について教えてください。

シルクの縫製は縫い直しができないため縫製技術が求められます。当社では熟練の縫製技術を持ったスタッフがおりますし、40年間のノウハウがあります。シルクの特性を最大限活かした形で、企業様からいただいたオリジナル商品の製造も数多く手がけております。今後私たち京都シルク化工はただ絹製品を作るということだけではなく、より多くの方々にシルクの魅力に気づいてもらうことで絹業界全体を盛り上げていきたいと思っております。絹製品を販売されている方々をライバル視するのではなく、絹に携わっていらっしゃる皆様のお知恵をお借りしながら連携し、シルクの魅力の発信をしていきながら絹のある生活を提案していきたいと考えております。
絹のすばらしさを伝え魅力に気づいてくださったお客様の需要を高めていくことによって、衰退している養蚕業や製糸業などを活性化し、一次産業の衰退・技術の保全に努めたいです。

企業から見た地域の魅力について

御社から見た京都地域の魅力について教えてください。

京都シルク化工から歩いて5分程のところには、世界遺産の醍醐寺があります。醍醐寺は醍醐天皇の菩提を弔うために朱雀天皇が起工し、天暦5年(951年)に完成した「五重塔」京都府下最古の木造建築で、国宝に指定されています。太閤秀吉が最後の花見をした場所としても有名で、春には国内外から多くの観光客の方が訪れます。地域の方との交流も多く、地元の小学生が参加できる醍醐寺KIDS観光大使になるためのイベントも開催されており、醍醐という地域の良さを発信しています。また自然が豊かなところも山手には多く残っており、とても暮らしやすい町です。また、京都には着物を作るためのお仕事をされてり方が多くいらっしゃいます。職人さんの技術を守っていくためにも、着物以外で商品を提供できないかということで、本来廃材として捨ててしまう部分の絹を使い、着物の絞りの技術で染色してもらい商品化するということにも取り組んでいます。

企業が求める人材像について

御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えてください。

日本文化を愛していて日本が大好きな方、そしてモノづくりが大好きな方に応募していただきたいと思っております。日本はモノを作ることで大きく発展してきました。日本人が作る製品は細部までにこだわって作られていることが多く、それはユーザーの視点を忘れずに、誰でもが使いやすいようにという思いから作られていると考えております。ただ機械的にモノづくりをするのではなく、作り手と使い手の思いがつながるモノづくりをしているため、こうした精神を理解してくださる方が応募してくださると嬉しいです。

ひとを知る

代表取締役
吉田恵一郎

元々タイル職人をしておりましたが、「舞妓さんは着物の切れ端でお肌を磨き美しくなる」というお話を聞き、世の中に流通していないものを一から作り出すことに魅力を感じ、1989年にタイル職人から、縫製へと大きく舵を切り、株式会社京都シルク化工を興しました。商品開発、商品作りはもちろん、商品をつくるための道具も自ら作り出し、多くの商品を世の中に出してきました。意匠登録7件、実用新案2件、商標登録4件あります。

SDGsへの取り組み

  • 【8】職場の皆がイキイキとやりがいを持てる職場環境を作り、生産性を強制的に上げるのではなく社員自らの力で生産性を上げるようにしています。
  • 【12】製造をする際になるべくロスが出ないように裁断を行い、余ってしまった生地で使えそうなものは残して別の商品作りで利用しています。
  • 【15】廃れてしまった山に桑畑を広めるための活動準備をしています。

企業プロフィール

企業名株式会社京都シルク化工
所在地601-1361
京都府京都市伏見区醍醐御霊ヶ下町3-14
創業年1991年創業
代表者代表取締役 吉田恵一郎
事業内容
  • 繊維製造業
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