企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
大槌町では年々増える害獣の被害が問題となっていました。駆除された動物の命が有効活用されることなく消えていく状況で、その大切な命を有効活用しようと立ち上がったのがMOMIJI株式会社の代表です。折しも同時期に同じような志を持つ人がいたこと、役場にも積極的に協力してくれる存在がいたことも手伝ってジビエ事業を開始することができました。周囲の助けもあり、今ではMOMIJI株式会社として命の恵みを皆様に届ける活動をしております。出る杭は打たれるといいますが、私たちの事業も初めから地域で受け入れられたわけではありません。取り組みを理解してもらうため、まちを巻き込み、人を巻き込み、少しずつ進んでまいりました。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
私たちの強みは、大槌の豊かな自然がすぐそばにあるということです。自然豊かであるということは、山の動物たちが良質な餌を得られるということを意味します。良質な餌を食べて育った大槌のジビエブランドは、他の産地とは違った味わいをもっております。また、ジビエ肉をもっと楽しんでもらうため捕獲方法や固体の選別などにもこだわっており、周辺地域をはじめ首都圏にある飲食店様に向けて提供している商品の評価は非常に高いです。そして、若さも強みの一つだと言えます。まち・人を巻き込んで進めてきた私たちの取り組みは地域内外に広まり、MOMIJI株式会社には様々なところから志を持った若者が集まってきております。多様なバックグラウンドを持つ者同士の交流が生まれ、団体が豊かなものになっていると感じますし、これからもUターンやIターンで大槌の人口が増えるきっかけを作るなど、地域活性化の一助となることができれば幸いです。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た岩手地域の魅力について教えて下さい。
私たちの強みとなっている自然の豊かさは大槌の大きな魅力であると思います。海と山が近く、小さい空間に人と自然がちょうどよく収まっていると感じます。日常生活に自然の存在が溶け込んでいるといっても良いのではないでしょうか。得られる自然の恵みはジビエだけではありません。海産物もとても美味しく、獲れたてのウニやほや、大槌サーモンなどが楽しめます。サーモンは、養殖にも力を入れており、大槌鹿と並ぶ特産品として売りだしている大槌自慢の品です。また、自然の豊かさの他、外から来た人にも寛容で人と人との繋がりが強いところも魅力です。地元愛も強く、出張販売などで他県に行くと必ずと言っていいほど大槌の人が声をかけてくれます。私たちの活動がそんな地元愛が強い人にも届けば嬉しいです。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
私たちはチーム感を大切にしております。平均年齢が低めなので、基本的に賑やかな職場ですが、個々の役割りを持って担当する職務に励んでいます。また、しっかりとした目的意識がある人、素直で向上心がある人が多い集団でもあります。若者がのびのびとやりたいことをできるような場所でありたいと思っており、多様性を難なく受け止められる寛容な文化があるここでは様々なバックグラウンドを持つ者が一緒に頑張っております。
ひとを知る
代表取締役
兼澤幸男
地元の農作物被害を機に狩猟の道へ。鳥獣対策実施隊として増えすぎた野生動物を駆除する中で、奪った命を価値のあるものにしたいという思いを抱き、2019年にMOMIJI株式会社を設立、ジビエ事業をスタートする。鹿肉の処理・加工・販売を行う他、角や革の製品化、ジビエツアーの実施、ジビエ事業の横展開といった多岐にわたる事業を展開している。2023年には工場を拡大、処理頭数を増やし、業績を伸ばしている。
SDGsへの取り組み
- 【8】【9】【12】【15】「害獣」として駆除・処分されてきたニホンジカを「まちの財産」(山林資源)として有効活用することで、社会的・経済的価値を創出し、ジビエを軸とした各種事業を展開しております。
- 【4】【11】【17】市民・企業・行政の協働によって、捕獲から食肉加工・流通・ツーリズム・次世代ハンター育成において一貫した「ジビエサイクル」を構築し、持続可能なまちづくりを推進しております。
- 【11】【17】同様の課題を抱える小規模自治体へノウハウを共有することで、新たなパートナーシップを創出し交流人口を拡大しております。
- 【4】【11】地元の学校での授業や県内外の中高生の教育実習の受入において本プロジェクトの取り組みを伝えるほか、未就学から学生といった若い世代へのジビエツーリズムを通じて、命を学ぶ生きた体験を提供しております。
企業プロフィール
企業名 | MOMIJI株式会社 |
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所在地 | 〒028-1105 岩手県上閉伊郡大槌町安渡1丁目3-20 |
創業年 | 2019年創業 |
代表者 | 代表取締役 兼澤幸男 |
事業内容 |
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