企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
創業者の越戸俊男が椎茸の栽培を始めたことが、創業のきっかけです。当初は原木椎茸という原木を用いて外で栽培する方法を用いておりました。しかし、原木椎茸では天候に左右されやすく、収量の安定化や労働力の確保が困難であったため、菌床椎茸というハウスを用いた栽培方法へと切り替えます。その結果、安定した収量と品質を確保することができました。東日本大震災のあとは、風評被害により業績にも影響が出ましたが、コツコツと事業を続けることで乗り越えることができたと考えております。その後、栽培で使用するハウスを増設し、震災前の2倍以上となる120棟にまで増やすことができ、年間の出荷量は1,400トン以上となりました。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
弊社の強みは、環境に配慮した椎茸の栽培です。菌床椎茸において必要な原木に、弊社では岩手県産のナラを使用しております。堅いナラを使用することで、歯ごたえのある椎茸が栽培できます。実は岩手県は森林資源が豊富である一方で、放置される森林が課題となっておりました。しかし、このように地域の木材を使用することで、山林の定期的な伐採となり、森林の環境改善にも貢献しております。さらに、使用したナラなどの原木はその8割以上をバイオマス燃料として再利用しております。また地域で出てしまった廃材は弊社で買い取って1日2~3トンを燃料に変え、椎茸を植える培地の殺菌や冬場における会社やハウスの暖房に使用可能です。これからも、環境に配慮した農業を推し進め、循環型農業を確立させるために邁進してまいります。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た岩手地域の魅力について教えて下さい。
久慈地域は岩手県の北東に位置する自然豊かな地域です。森林が豊富で、弊社で栽培しております椎茸などの山の幸を多く楽しむことができるほか、森林を利用した木炭なども有名です。また、海に面する地域でもあるため、豊富な海の幸も楽しむことができます。例えば、ウニ・アワビなどがあり、天ぷらや素焼きなどで地元で多く食べられております。さらに、NHKの朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台としても有名であり、市内にはロケ地となった場所がたくさんあります。ぜひ訪れてみてください。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
弊社では真面目な方を募集しております。弊社で栽培する椎茸は、ハウスなどの施設内で栽培を行う菌床椎茸というものです。そのため、椎茸の生育段階にあわせ12℃〜22℃ほどで温度管理されたハウス内で、椎茸の管理や収穫を行います。収穫した後は、選別作業などを行い出荷します。単純そうに見られる仕事ですが、スピードや正確さを求める点では、非常に奥の深い仕事です。このような仕事に対して、真面目に取り組むことができる方を弊社では求めております。
ひとを知る
代表取締役社長
越戸翔
東海大学を卒業後平成23年に有限会社越戸きのこ園に入社。その後、専務取締役を経て平成30年に代表取締役に就任。規模拡大を行いながら、バイオマスボイラや太陽光発電による再生可能エネルギーを活用した循環型農業への転換を果たす。現在は東日本における最大級の生産量を誇り、東北・関東を中心に高品質な生椎茸を販売している。
SDGsへの取り組み
- 【7】栽培に利用するエネルギーの多くを再生可能エネルギーに置き換えます。殺菌工程で使う蒸気とハウスの暖房に使う温水にはバイオマスボイラを使用し、栽培に使う電気も太陽光発電の電力を使用しております。
- 【12】食品製造企業として、包装資材や収穫後の予冷などを工夫し鮮度保持力を向上させ廃棄ロスが極力少なくなるよう務めております。また栽培で使用した廃木材をバイオマス燃料として再利用することで廃棄物を大幅に減すことに成功しました。
- 【15】長期間、伐採も管理もされずに放置された人工林は地滑りや土場流出の危険性が大きくなります。広葉樹を主原料とする菌床椎茸栽培は、20~30年のサイクルで広葉樹林を伐採することにより持続可能な森林の維持に貢献しております。
企業プロフィール
企業名 | 有限会社越戸きのこ園 |
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所在地 | 〒028-7801 岩手県久慈市侍浜町横沼9-1-3 |
創業年 | 2003年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 越戸翔 |
事業内容 |
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