企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
弊社は大正7年(1918年)創業の酒蔵です。設立当初、皇族閑院の宮様から「世の人々が嬉しくなる一番の酒造りを目指しなさい」とお声をいただき「世嬉の一」と命名していただきました。戦前は県を二分するくらい大きな酒蔵でしたが、戦中・戦後と経営が苦しい時代もございました。二代目(佐藤 正)の遺言は、“酒蔵を止めるように”と残されましたが、一関の財産であるこの建物と風景を残したいと、三代目(佐藤 晄僖)が私財を投げうって会社を存続させました。現在の直売所や博物館、郷土料理レストランは、その時に酒蔵を観光蔵に改築して建てたものです。その後、ビール事業「いわて蔵ビール」も開始しましたが、東日本大震災では被害が大きく、苦難の多い道のりでした。しかし、私達が清酒醸造を続けることは地域の地酒の復活になると地域の方々から応援をいただく度に元気をいただき、強く成長し続けてくることができました。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
弊社の強みは、「岩手らしい味、地元だから作れる味」にこだわりを持って商品やサービスを提供しているところだと思います。日本酒に使用しているお米・麹・酵母は岩手県産のものを使用しています。イギリスのワールドビアアワードで2年連続世界一を獲得した「いわて蔵ビール」というクラフトビールも、もちろんホップは岩手県産です。また弊社では、岩手の食文化の魅力を観光客の方を始め地域の方にも知っていただくために「郷土料理レストラン」も運営しています。レストランで提供するものも、調味料以外は全て地元の食材を使っており、弊社のお酒と共に提供する、小麦を伸ばして鍋に入れて食べる『はっと』という料理や、伊達藩からの伝統料理である『もち』料理などを提供しています。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た岩手地域の魅力について教えて下さい。
岩手県は自然が豊かで、時間がゆったりと流れる場所です。東京のような都会は、テーマパークや高級レストランなど、五感を刺激する感動で溢れていますが、岩手県は情緒的な感動が各地に散りばめられている県だと思います。例えば、夜空を見上げると綺麗な星が沢山見えること。何気なく美しい川を見てみると、魚が泳いでいるのが見えること。野菜や果物が新鮮で甘くて美味しいこと。綺麗な切り花は少なくても、綺麗な野草があること。住民の方々がおっとりしていて、穏やかであること。このような”ゆったり”とした地域柄が現代社会の癒しとして必要なものになっていると感じています。弊社としても今後「地域の方々が幸せな生活をおくる」ことができるよう、日々努力を続ける所存です。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
「素直・プラス思考・勉強好き」この3つを兼ね備えた方と一緒に働きたいと考えています。「素直」とは、単に言われたことに対して「はい」と返事をすることではなく、自分の経験に無かったことに出会った時に、まずは疑わずに受け入れてみるということです。次に、「プラス思考」とは、大変なことが起こった時に、人のせいにして嘆くのではなく、その経験が自分の人生にとってプラスになると考え、努力できることです。弊社では採用の際に学歴は重視していません。入社してから「勉強好き」になる、分からないことを自分から調べて成長する人になっていただきたいと考えています。
ひとを知る
代表取締役社長
佐藤 航
日本大学農獣医学部応用生物課科学課卒業後、経営コンサルタント会社、舩井総合研究所に入社。5年後退社し、世嬉の一酒造株式会社に入社。入社後は赤字部門だったビール部門に配属され、経営コンサルタント会社で養った経験を元に立て直しをはかる。2011年の東日本大震災を経験し、会社の存続を任される形で四代目社長に就任する。
SDGsへの取り組み
- 【8】ハードワークになりやすい中小零細企業で、従業員の負担を減らした働き方を提供しています。
- 【12】お酒を作る際に出る麦芽粕や、商品にはできない濁ったお酒、酒粕、また端材の野菜も全て有効活用しています。
企業プロフィール
企業名 | 世嬉の一酒造株式会社 |
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所在地 | 〒021-0885 岩手県一関市田村町5-42 |
創業年 | 1917年創業 |
代表者 | 代表取締役社長 佐藤 航 |
事業内容 |
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