企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
弊社は1970年、角館町東勝楽丁にあった菊地商店から事業承継した代表の父が現在の大仙市で創業いたしました。菊地家は通称「武家屋敷通り」の伝統的建造物群保護地区にあり、簡単に出店できない場所です。そのような場所を菊地家のご厚意で譲っていただき、2005年セレクトショップを併設して本店を移転いたしました。同時に現代表が2代目として事業を引き継ぎ、樺細工の魅力の更なる発信のため重要視したのが企業理念です。2008年企業理念を刷新し、東日本大震災による三陸地方のギフト市場の消滅を機に、「広く世界に発信」という新たな企業理念を具現化するため、翌年フランクフルトの海外見本市であるアンビエンテに初出展いたしました。初回出展にもかかわらず有名メゾンからオファーをいただき、オフィシャルサプライヤーとなり現在に至ります。
御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
御社の事業は、樺細工の製造・販売とセレクトショップ運営です。弊社の工場、そして自宅に工房を持つ職人さんと材料の樹皮を取りに行く過程から取り組んでおります。弊社の運営するセレクトショップ「アート&クラフト香月」は、北東北から全国のキッチン雑貨やアクセサリー等幅広い商品が集まり、日本人の美意識を発信できるようなラインナップです。また、弊社では「使い続ける豊さ」「人々の潤いある生活に貢献」を企業理念に挙げております。「使い続ける豊かさ」とは、一家族の時間的継続性だけでなく、職人がいる限り修復可能という継続性も含め、使い捨ての豊かさへの反語としての「豊かさ」です。「人々の潤いある生活」とは、どのような時代でも手づくりの伝統工芸品を使うことで人々の生活に精神的な豊かさを与えてくれるということを表しております。媒体としては小さな樺細工ではありますが、時空を超えた価値を提供しつづける冨岡商店の理念をこれからも実現すべく、日々努めてまいります。
企業から見た地域の魅力について
御社から見た秋田地域の魅力について教えて下さい。
仙北市の今の町並みは、400年前に確立したものです。武家屋敷など建物の雰囲気もそのまま残っており、作られた観光地ではなく昔ながらの風景を体感することができます。また仙北市は秋田県の観光地の入り口です。新幹線の停まる角館駅周辺には昔ながらの文化と生活が息づいており、観光地の王道であると感じております。また少し離れると田沢湖という泳ぐことのできる湖があり、様々なアクティビティに参加できます。アクティビティを楽しんだ後はそれぞれ泉質が異なる珍しい温泉郷、乳頭温泉にて自然風景に癒されながら、ゆっくりと身体を休めるのもおすすめです。このように、仙北市は楽しもうと思えば、自然にあるものだけで無限に楽しめる地域です。ぜひ多くの方にこの街の魅力を知っていただき、移住を考えていただければと思います。
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
「山とともに生きる」「自然とともにあれ」というビジョンに共感していただける人です。樺細工の原料である「山桜の樹皮」は、山々を守るための「更新」といわれる伐採計画のある木から採取しております。山を守り、山からの頂き物で暮らしを営み、また山を守るというサイクルが始まったのは縄文時代前期からです。弊社は次世代に豊かな恵みを繋げていくために、「山とともに生きる」文化を守り、育んでまいります。「自然とともにあれ」とは、自然を感じ、自然素材の道具を大切に使っていくことを表し、日頃からこのような姿勢を重んじていらっしゃる方はぜひ弊社に来ていただきたいです。これからも自然の大切さと弊社の仕事をアピールしていくことで、共感していただける方を増やしてまいります。
ひとを知る
代表取締役
冨岡浩樹
大学卒業後、樺細工製造販売業の有限会社冨岡商店に入社。2005年(43歳)に事業継承し、2008年に企業理念を刷新する。その企業理念に導かれ2012年から海外展開をはじめ、現在は海外複数の有名メゾンのオフシャルサプライヤー・企業パートナーとなっている。
SDGsへの取り組み
- 【12】弊社の製品は伝統工芸品としてデザイン性や機能性、耐久性を誇り修理も可能であるため長く使うことができ、エシカル消費に繋がります。
- 【15】弊社の樺細工の原料は伐採計画のある山桜から採取した樹皮を使用しており、伐採された木は株から芽が出て株立ちするため新たに植林する必要がなく、持続可能なシステムで山の恵みを守っております。
企業プロフィール
企業名 | 有限会社冨岡商店 |
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所在地 | 〒014-0325 秋田県仙北市角館町東勝楽丁2番地2 |
創業年 | 1970年創業 |
代表者 | 代表取締役 冨岡浩樹 |
事業内容 |
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