企業のこれまでとこれから
御社の創業から現在に至るまでの歴史について、転換点となった出来事を含めて教えて下さい。
2017年の創業時から細胞外小胞に対する抗体作りを始め、その抗体を使った細胞外小胞の検出キットを作ってきました。それらのキットが売れ始めた矢先、2020年初頭から新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、大学や企業での研究活動がほとんど休止され、試薬類の売り上げはストップしました。その時、新たなテーマとして新型コロナウイルスに対する抗体作りを大阪大学微生物病研究所との共同研究で開始し、ウイルス感染をブロックする抗体の開発に成功しました。細胞外小胞をウイルス粒子に見立てた抗体作りがきっかけとなり、新たな抗体作りのノウハウが確立できました。コロナ抗体はポケットスプレーとしてネット販売しています。

御社の現在の事業の強み・特徴やこれからの展望について教えて下さい。
現在の事業は大きく分けて、1)独自の研究用試薬の開発と販売、2)企業や大学の研究サポート(受託研究)、3)大学との共同研究、となります。1)は世の中でまだ作られていないような高性能の抗体およびそれを利用した細胞外小胞の高感度検出キットを作り販売します。2)では、国内の細胞外小胞の研究者からの様々な要望に臨機応変にお応えしながら研究のお手伝いをします。3)では抗体作りをベースとした基礎研究を通じて特許取得に繋がるような新たな研究成果を目指します。いずれの事業も将来の医薬研究、医薬品開発を通じて人々の健康増進に繋がることが理想です。

企業から見た地域の魅力について
御社から見た北摂地域の魅力について教えて下さい。
当社は茨木市にある彩都ライフサイエンスパークでレンタルラボの一室を借り、主に分子生物学や生化学の研究に特化した事業を行っています。小さな会社でありますが、これらの領域でひとしきりの研究を行うためにはそれなりの研究設備一式が必要で、起業時は設備投資が大変でした。彩都ライフサイエンスパークには彩都バイオヒルズクラブという組織があり、会員企業は遠心機や超純水製造機、超低温庫など高価な設備が無料で使用でき、非常に助かっています。また、近隣には大阪大学の医学部や薬学部、多くのバイオ関連研究施設があり、共同研究や受託研究を通じて最先端の研究室との連携を行うには彩都は有利な立地でもあります。
.jpeg)
企業が求める人材像について
御社に応募していただきたい人材像について、具体的に教えて下さい。
現在人材採用の計画はありませんが、現行のプロジェクトなどが順調に育てば、いずれ人員を確保する必要が生じるはずです。また、当社社員の平均年齢はかなり高くなっていますので、30〜40歳代で即戦力となる研究員に来てほしいと考えています。当社は起業して5年余りのまだ若い会社ですし、当面の経営は今の社長の手腕に依存していますが、いずれは世代交代の時期を迎えることになりますので、年齢的にも事業を承継できる世代の方を希望します。当社の技術、ノウハウ、外部とのネットワーク等をしっかり吸収して、さらに自ら新たな分野を切り開くようなエネルギーに満ちた研究員にぜひ合流して頂きたいです。

ひとを知る

代表取締役
園田 光
大阪大学大学院医学研究科を終了後、塩野義製薬で28年間R&Dに従事し、最終的には診断薬事業部で新たな診断薬開発の責任者を担当。役職定年と同時に早期退職し国立がん研究センター客員研究員、大阪大学薬学研究科招聘研究員を経て株式会社ハカレルを起業。直径100ナノメートルほどの細胞外小胞を血液や尿から検出することによる新たな診断薬を開発中。一方で日本細胞外小胞学会の発足時から理事も務めている。
SDGsへの取り組み
- 【3】新型コロナウイルスの感染を阻害する抗体の作製など、独自の技術を用いて創薬に貢献します。
- 【9】細胞外小胞の新たな解析技術や抗体作製技術を伸ばし、バイオ産業の進展に貢献します。
- 【17】国内有数のバイオ産業集積地という立地を活かして、大学や企業との共同研究や受託研究を進めます。
企業プロフィール
企業名 | 株式会社ハカレル |
---|---|
所在地 | 〒567-0085 大阪府茨木市彩都あさぎ7丁目7番地18号 彩都バイオヒルズセンター306 |
創業年 | 2017年創業 |
代表者 | 代表取締役 園田 光 |
事業内容 |
|
WEBサイト | リンクはこちらから |
求人応募ページ | |
企業ロゴ | ![]() |